バドミントンのフクヒロペア(福島由紀/廣田彩花)が所属企業である再春館製薬を退社する意向のようですね。意向というのはまだ再春館製薬が退社を認めておらず、正式な退社はまだ保留となっている状態みたいです。
※追記 退社と移籍が決定しました。
再春館退社の理由
師事していた今井コーチが再春館をやめて、トリッキーパンダース岐阜で教える事になったみたいなので、そこに着いていく感じですね。
そこまでならよくある話なんですが、実はその今井彰宏コーチは再春館を金銭的不正行為(多分横領かな)で解雇されているので、不思議な点があります。
解雇されたコーチについていくのはともかく、今井コーチは選手が得た賞金を選手に渡さない横領行為を問題視され再春館を解雇されているので、普通であれば選手と確執が生まれそうなものですが、余程指導力があるのでしょうか、それでも尚今井コーチは選手からの需要があるようです。
今井彰宏コーチ
NTTやトナミ運輸でも指導していた方で、ルネサスバドミントン部が再春館製薬に移管したため再春館でコーチしていたものの先述した通り解雇され、現在は岐阜トリッキーパンダースに所属中。
動画もありました。(1分過ぎに今井コーチ登場)
【練習始め】#再春館製薬所バドミントンチーム が #熊本市 の神社を訪れ必勝祈願。お参りを済ませるとさっそく練習開始。#今井彰宏監督 と #山口茜選手 に22日のS/Jリーグ熊本大会に向けた意気込みを聞きました pic.twitter.com/zzZop6lCa0
— てれビタ/KKTニュース (@kkt_televitamin) 2017年1月5日
KKTっていうのは熊本のテレビ局ですかね。山口茜選手も登場しています。
ただ今のところは解雇した再春館製薬サイドからの情報が多いので、もしかすると今井コーチにも何か反論したいことがあるのかもしれません。
話によると再春館では今井コーチ以前から、賞金をコーチが中抜きする慣習があったようなので、バドミントン業界ではそれほどおかしな行為ではなかった可能性もあります。体育会系の組織の常識は、一般企業のルールと乖離している事も多いので、そこはもう少し情報が出てこないとはっきりしないところはあります。
フクヒロペア
直近のマレーシアオープンで優勝してますしかなり有望です。
まだ若いですし、リオ五輪で金メダルをとった高松ペア(松友美咲/高橋礼華)が、ピークアウトした感があるので、もしかすると東京五輪で日本代表となる最有力ペアといっても過言ではありません。
出身地
二人とも再春館のある熊本出身なんですよね。
郷土愛よりコーチ愛をとってしまったのか、彼女たちの中ではコーチのほうが筋が通っていたのか分かりませんが、地元を離れることになってしまったので、地元のファンはかなり落胆しているのではないでしょうか。
代わりにといっては何ですが、世界ランク1位の山口茜選手が再春館に残ります。そのことが示す通り、再春館はかなり日本バドミントン界に貢献していますし、なんでフクヒロの二人が地元熊本を捨ててまで、横領疑惑のあるコーチについていくのか、それがコーチの指導力のみが理由なのであれば、少し残念です。
高松ペアより強い?
個人的に高松ペアのファンなので、2連覇を目指して持ち直して欲しいですが、福島由紀と廣田彩花の方が年齢が若く伸び盛りなので、そのまま下克上されてしまいそうな気もしています。(といっても代表の枠が1つとは限りませんけど)
タカマツペアが最後に主要大会で優勝したのは2016年のデンマークオープンが最後ですかね。国内でもフクヒロペアに敗れていますが、今回のゴタゴタは高松ペアにとってはプラスになるかもしれません。
勿論フクヒロペアも必死ですし、代表となれば日本人として応援します。それにこれまでの経験上オリンピックが始まってみれば多分フクヒロペアのファンになっているはずです。
まとめ
再春館がフクヒロペアの退社を認めていないのは、フクヒロペアの家族が強く慰留しているのが理由とのことなので、ブラック企業のように会社都合でやめさせないってことではないみたいです。
バドミントンにかなり投資している再春館としては、こんな形でやめられたらたまったもんじゃないでしょうけど、選手にとってみれば拘束されたくないでしょうし、難しい問題です。
告発状も
再春館は新たな問題が見つかったとのことで、今井コーチを日本バドミントン協会に告発状を提出しましたが、今井コーチを業界から追放してフクヒロペアを引き留める狙いがあるのかもわからないです。
しかし古い慣習の可能性があるとはいえ、表立って横領の話が出てしまったコーチについていくというのは、余程心酔しているんでしょうか。これが女子一人であれば、いやらしい想像をしてしまうんですが女子二人そろってなので指導力なんでしょうね。
東京五輪に向けいち早い円満な解決を望みます。