大阪府吹田市の警官が刃物で刺され拳銃を奪われた事件で、逮捕された犯人飯森裕次郎が精神障害者2級の手帳を持っている事が明らかになりました。
これにより彼が不起訴⇒無罪となる可能性もかなり高くなってしまいました。また犯罪者における精神障害者の比率についてネットで議論されていたので紹介します。
飯森容疑者は「私のやったことではありません。私が思うのは病気がひどくなったせいです。周りの人がひどくなったせいです」と供述し容疑を否認しているという。飯森容疑者は2級の精神障害者保健福祉手帳を持っているということで警察は精神状態についても慎重に調べている。https://t.co/8ZmuZQw87d
— NHK@首都圏 (@nhk_shutoken) 2019年6月17日
被害者となった千里山交番に勤務する警察官、古瀬鈴之佑(こせすずのすけ)巡査は一命はとりとめましたが、片肺を摘出する後遺症の残る可能性が高い酷い怪我を負ってしまいました。警察署のデスクワークで警察官を続ける事はできても、交番勤務は難しくなってしまうかもしれません。
犯してしまった罪の重さを考えると、個人的には健常者と同様に罪を償って欲しいですが法律はそのようにはできていません。
また飯森裕次郎は逮捕後に
「私のやったことではありません。病気がひどくなったせい、周りの人がひどくなったせいです」
として容疑を否認しています。
精神障害者の犯罪率は高くないの盲点
検挙された刑事事件に占める精神障害者の比率は1.8%程度だそうで、精神障害者がおよそ3.1%(平成30年度内閣府調べより)であることを考えると、精神障害者の犯罪率は高いどころかむしろ低いため、それを指摘した意見が一定の支持を得ていました。
大阪の拳銃強奪事件、容疑者が精神障害者保健福祉手帳を持っていたという報道がありました。近年、刑法犯の検挙人員のうち精神障害者などが占める比率は1.8%程度で、障害の方の母数を考えると、犯罪比率はむしろ低いといわれてます。精神障害を犯罪のリスクと結びつけて考えないようにしてください。
— 香山リカ (@rkayama) 2019年6月17日
私も精神障害者ですが人畜無害ですが元の職場でさまさまないやがらせをうけた、だが人に危害は加えたことはない、健常者のが攻撃的だとおもう、
— ヴェルキンキンゲンゲトリスク@izu (@glZjwu5qNgHoP7g) 2019年6月17日
香山先生、かくいう私も精神障害者手帳を毒親に取らされ、障害者雇用枠で5年不本意な思いで働いています😭川崎の事件では引きこもり、今般の事件では精神障害者(手帳)イコール犯罪者予備軍と決め付ける風潮が蔓延していることを憂慮しています😔マスコミもそういった印象操作はやめてほしいです💢💢💨
— M38ハルキ (@songzeqinghui03) 2019年6月17日
今回の拳銃強奪事件の犯人「2級の精神障害者保健福祉手帳を持っていた」ってニュースに載ってたけど、これでまた偏見を強まるんだろうなぁと思うと悲しい。
世の中の犯罪の大半は精神障害を持っていない人が起こしてるし、世の中の精神障害を持っている人の大半はなんの犯罪も起こしてないんだけどな— 寺猫屋 亜純 (@teranekoya) 2019年6月17日
これらの意見に対し、精神障害者の方も同調しています。
手帳持ちが犯罪予備軍的報道、極めて不快です。
健常者は全員清廉潔白、安全無害なんですか?
昼のラジオニュースでも、手帳を持っていると繰り返し言っていましたが、あれが「公平」で「公共の福祉を増進」(電波法第一条)しているのですか?— noraneko (のら猫) (@noranyan2000) 2019年6月17日
発達障害の自分としては偏見が広がりそうで怖い
— ゆう (@1212Yukiti120) 2019年6月17日
精神障害者保険福祉手帳を持っている。
僕は手帳所持者ですが、これってヘイトスピーチでは?— 中原 政博 (@wan_0316) 2019年6月17日
わたしもそれ思いました。なんでもかんでも報道されちゃうし、その報道のしかたがなぁ…てんかんの人の運転とかマスコミよくわかってないのに適当なこといってたし…こわい
— み~な_写真は妹にゃんこ (@minyan_Y) 2019年6月17日
但し殺人など重犯罪は10%を超える
(https://www.news-postseven.com/archives/20120620_120545.html)などによると、犯罪率は低いものの殺人など重犯罪における比率は10%と跳ね上がり、それを問題視する方もいます。
窃盗など軽犯罪を含めた刑法犯全体的では、たしかに1.5%くらいだけど、殺人と放火など重大なものに関しては、精神疾患の人の検挙率は10%を超えていると犯罪白書に書いてあった気がするけど、どうなんだろう。
— TARO (@hometaroh) 2019年6月17日
でも殺人、特に無関係な人間や警察への通り魔的殺人に限ると、精神障害者や発達障害、引きこもり(未診断でも精神障害の可能性が高し)の割合が遥かに上昇する事も事実ですよね。
一般人が恐れてるのはそれですよ。犯罪とは縁遠い小学生や女性が餌食になる、頭がいかれた人間による自爆テロ無差別事件。
— pon (@lbkrmt) 2019年6月17日
これはかなり意見が割れていました。
あとは精神障害者が起こす犯罪は、責任能力なしで無罪になる可能性が高いなど別の問題もあります。被害者や遺族が浮かばれませんし、ここを改善するべきという声も少なくありません。
(10%とかなり比率が多いのは、元々健常者のくせに罪逃れのために精神障害者のフリをするパターンもあるため、実際のところ精神障害者の方に数字ほどの危険性がないとは思います)
精神障害者2級とは
日常生活に支障があるレベルの重い疾患者が2級となります。例えば身体障碍者2級だと以下のような障害となります。
一 一眼が失明し、他眼の視力が〇・〇二以下になつたもの
二 両眼の視力が〇・〇二以下になつたもの
二 の二 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
二 の三 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
三 両上肢を手関節以上で失つたもの
四 両下肢を足関節以上で失つたもの
↑https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/rousaihoken03/index.html 厚生労働省HPより
精神障害者だと以下のようになります。https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta4615&dataType=1&pageNo=1より引用です。
1 統合失調症によるものにあっては、残遺状態又は病状があるため、人格変化、思考障害、その他の妄想幻覚等の異常体験があるもの
2 気分(感情)障害によるものにあっては、気分、意欲・行動及び思考の障害の病相期があり、かつ、これらが持続したり、ひんぱんに繰り返したりするもの
3 非定型精神病によるものにあっては、残遺状態又は病状が前記1、2に準ずるもの
4 てんかんによるものにあっては、ひんぱんに繰り返す発作又は知能障害その他の精神神経症状があるもの
5 中毒精神病によるものにあっては、認知症その他の精神神経症状があるもの
6 器質性精神障害によるものにあっては、記憶障害、遂行機能障害、注意障害、社会的行動障害のいずれかがあり、そのうちひとつ以上が中等度のもの
7 発達障害によるものにあっては、その主症状が高度であり、その他の精神神経症状があるもの
8 その他の精神疾患によるものにあっては、上記の1~7に準ずるもの
ネットの反応
飯森裕次郎に責任能力はあったのではないか、厳しく裁いて欲しいという声が圧倒的多数でした。
あれだけ計画的に行っておいてそれは無い。もういい加減に犯罪者の立場より被害者の立場になって裁き厳罰に処して欲しい。
— アキ (@natsume13087343) 2019年6月17日
犯行現場や公衆電話に残されたDNAや返り血の鑑定、110番通報は録音残ってるから声紋鑑定もできるから否認は関係ない。刺し方にも明白な殺意があるし下見と虚偽通報の綿密な計画性から心神耗弱とかほぼ認められない。
— ピクシー (日本人でよかった) (@pixie10ole) 2019年6月17日
重体の警察官の方が回復するのを祈るばかりですね。
どんな人でも悩んだり不安だったり不満を持ちます。心が弱ってる時もあるので、言い訳がましいとしか思えませんね。— ゲゲ (@TkivPZ88LqiL6t3) 2019年6月17日
刑法第39条の本来の趣旨は、無理矢理麻薬を打たれたり 薬を盛られたりして心神喪失状態にされた人が起こした犯罪行為についての罪の軽減が目的である筈です。こんなケースに適用する事があってはならないと思います。
— 酷道調査班 (@ME130968) 2019年6月17日
精神のせいにして欲しくない。
— みわきな (@_miwakina) 2019年6月17日
責任能力による刑の減免は要らない。責任能力を持たない動物が人間を殺傷したら、殺処分になるではないか。
「人間と動物を一緒にするな!」と言われそうだが、
それなら尚の事、人間として等しく処罰されるべきではないか?
責任能力の有無で人間と分け隔てて良いのか?— 炭酸 または 駅員 (@tan3carbonated) 2019年6月17日
精神障害者無罪とか、もうやめようよ。本当に被害者を救済したいのであれば、こんな制度がおかしい。
平等な社会なら罪における罰も平等に受けさせないと。— ポニャミー🚙消費税増税反対‼️ (@poniminoq) 2019年6月17日
病気…
殺人…
警察官が気の毒過ぎます。— マーブル昆虫記 (@enma1412) 2019年6月17日
いやいや、、、、そんな通用すんの?
— erika (@MParty713) 2019年6月17日
わざわざ東京から大阪に行き、8回も交番前を彷徨き、嘘の通報し、防刃ベストの隙間から警官を刺し、逃亡中に衣類を購入している。これだけ計画的な犯行で刑事責任とれないわけ無いでしょう。本人はまだ病院で意識が戻らず戦い続けている警察官がいることわかっているのか‼
— azucar (@azucar17641202) 2019年6月17日
あたしも元精神障害者2級だったけど、人を殺したり拳銃奪ったりしなかったよ(当然だけど)
しかも精神障害者2級なら、そんな行動出来ないと思う。自分の身の回りの事をやるのが精一杯だもん。
病気のせいにすんなって!!!— 専業主婦という名のニート☆ (@meniha_mewo) 2019年6月17日
障害のせいで殺人未遂を起こす可能性があるのなら一生塀の中から出てくるな
— souma (@kin_news) 2019年6月17日
私は精神障害者で手帳を持っておりますが、耳栓をしなければ外に出られないほどビクビク生きております。このような報道で手帳持ちが怖いことをする危険な人物と思われたりしないか大変心配しております。様々な人がいること、そして不安に感じる人がいることをどうぞ忘れないでくださいませ。
— はらいそ🍀🐞 (@i_lovegenchan) 2019年6月17日
警官を呼び出して一人にするなど、極めて計画的だったので責任能力はあったと私も感じています。裁判での精神鑑定でどうなるでしょうか。
犯罪犯しても無罪にできそうなザルシステム
精神障害者や身体障碍者の方に手当などがありそこに納得できない方もいますが、彼らの中にだって優秀な方は大勢いますし、人間が助け合い生きていくのは当然です。
ただこと犯罪における精神障害者の救済ぶりはちょっと納得がいかないです。
絶対にそんなことしませんが、例えば私が何か重大な犯罪をしたくなった場合、事前に精神科医の前で精神疾患者のフリをしてうまく精神障害者と判断されれば、仮に逮捕された場合も無罪で逃げ切れる可能性を高めることができます。
(虚偽性障害は既に悪人には割と知られていますが、精神科医はここ16年で1.3倍に増加しているため、当然虚偽性障害数も増えていると考えるのが自然です。)
手帳の申請までに6か月、貰うまでに2ヶ月かかるようですが、殺人が無罪になる可能性を作り出せるのであれば、やる人はやるような気もしてしまいます。今回の飯森裕次郎はどのように裁かれるのでしょうか。被害者が少しでも納得できる判決をお願いしたいところです。