ロシアワールドカップ決勝トーナメント1回戦で行われた、ベルギー戦での本田圭佑のコーナーキックがかなり批判されています。
名将カペッロに言わせると「あり得ない」ほどの酷いプレーだという事なので考えていきます。
問題のコーナーキック
試合終了間際、2-2の同点場面です。
既にロスタイムだったので、誰もが延長戦に突入かと思っていましたが、この本田のコーナーキックがクルトワにキャッチされ、3失点目に繋がるカウンターになってしまいます。
ショートコーナーにも対応できるよう、フォローにも来ていますし、確かに本田は違う選択をするべきだったかもしれません。
カペッロの考え
日本では小柳ルミ子や六平直政がテレビに出ていますが、イタリアではカペッロらプロの専門家が解説をしてくれます。
(まあイタリアはワールドカップ出ていないんですけど)
そのカペッロによると
「私が日本代表監督なら、本田の首根っこに掴みかかって怒っていただろう。もうすぐ94分(で延長戦間近だった)。本田がコーナーキックを蹴ると、そのままクルトワがキャッチして数秒後にはカウンターアタックに移った。彼はボールをキープしてホイッスルを待たなければならなかった。純粋に無責任だ」
試合終了間際だから、ショートコーナーするなり残り時間を考えて自分たちのプレーで終わるよう危機管理しろって最もな指摘です。
確かに一理あります(というかカペッロ監督クラスの方が言うのであればきっと正しいのでしょう)
ただ俺の考えは違ったということで、私の考えを紹介します。
状況がかなり特殊
カペッロは延長を意識しての発言なんでしょうけど、日本は延長戦に突入したら体力的にも選手層の面でも、はっきりいってほとんど勝ち目がない状況でした。
ショートーコーナーはクロスを阻止される可能性もあるわけですし、そもそもショートコーナーのあとすぐに笛を吹いてくれるとも限りません。
だったらということで確実にコーナーを直接ゴール前に放り込むのも、セオリーとしては無しかもしれませんが、消耗しきった日本の状況を考えると、全否定できるほどのプレーとは言えないと思っています。
本田が1戦目のアシストで味を占めたのか、上記の確率を考えてショートコーナーの選択を捨てたのか、真意は分かりませんが、これで本田選手を責めるのはちょっとかわいそうです。
(ちなみに私はこのブログを見ている方はご存知の通り、本田選手の能力に対してかなり懐疑的です。所謂アンチと言われても仕方がない評価をしています。)
本田圭佑だけじゃない
かりに本田選手にミスがあったとしても、3失点目のカウンターは本田選手だけの責任ではありません。
まずベルギーのキーパーにキャッチされたこの場面。
キーパークルトワの近くに吉田麻也選手がいますが、自分含めて守りの選手が上がっているので、クルトワの進路に入って、スローを邪魔しなければいけません。
(ただ吉田麻也選手はこの試合大車輪の活躍でしたし、疲れ切ってもいたので、批判する気は全くおきません。)
そしてカウンターを待ち受けていた山口蛍選手も、無闇に突っ込めないのは分かりますが、自軍にいる枚数を考えると、イエロー覚悟で相手を止める選択もできたかもしれません。
というような感じで、このコーナーに関しては仮に本田選手の選択が悪手だったとしても、本田選手だけを責めるのはちょっと無理筋かなと考えてます。
ちなみにカペッロ
その視点好きです。少しここで皆さんが誤解している、というか私が伝え切れてなかったのは、カペッロはサッカー人のひとりとして残念がっていたってことなんです。それは、テレビを見て伝わってきました。
— Mitsuomi Kamio/神尾光臣 (@mitsuomino) 2018年7月2日
というような事らしいので、批判するというより、戦術の探求者として残念がっていたということです。(本田の首根っこ掴んでやりたいとも言ってたのは内緒です)
皆様はどうお考えでしょうか。一つアンケートにしてみましたのでよろしければご参加ください。