本田圭佑選手がサッカーカンボジア代表のGMに就任し、実質的に監督として選手達を指導する事になりました。登録上GMになっているのは監督をするためのライセンスが無いからですね。
そしてそのライセンスの扱いに関して本田選手の過去の発言がありましたので、色々考えていきます。
本田圭佑の発言
サッカーの指導ライセンスについて。
指導テストなど別に必要ない。
必要最低限のルールテストで合格すればS級を渡すべきで、その方が絶対にサッカー界にとって有益なんです。
そもそも指導法に正解なんてないんですから。
1人では何も変えられないので皆でルールを変えましょうよ。
— KeisukeHonda(本田圭佑) (@kskgroup2017) 2017年7月25日
2017年7月の発言なので1年前ですね。自分のセカンドライフも見据えた考えでしょうから、その頃から既に指導者になる道を模索していたんだと思います。
中田英寿もそうでしたけど、良くも悪くもサッカーに対してドライですね。勿論サッカーでやるべきことをやっているので許される事ですけど、嫉妬も生んでしまうでしょうし、反対意見も多いでしょうね。
理由が意味不明
指導法に正解はないのは同意なんですけど、それがライセンスのテストが必要ない事の理由には全くならないですね。そこはあまり繋がっていないです。恐らく本田選手としてはこの頃から手っ取り早くどっかの国の代表監督をやりたかったんでしょうね。
本田選手は「美味しいとこどり」が上手いので、この発言やカンボジア代表の監督もその一環だと思います。
ロシアに移籍したまではリスクを担保に、それ以降は知名度を担保にキャリアを積み上げている印象です。
S級ライセンス取得の条件
JFA理事会の承認と、指定された講習会の受講が条件です。更に講習会を受けるための条件が以下
1年以上の指導経験があり、次の事項のいずれかを満たす指導者で、「2018年度S級コーチ養成講習会トライアル」に参加していること。
- (1) 有効なJFA A級コーチジェネラルライセンス保有者
- (2) 有効なUEFA-A、AFC-Aに相当するライセンス保有者
- (3) 2017年度A級コーチジェネラル養成講習会受講者のうち、総合成績がSランク且つ国際Aマッチ20試合以上もしくはプロリーグ公式戦300試合以上の出場経験を有する者。
当然ですが割と面倒で手間がかかります。
本田選手としては、そんな地味な事やってられるかというのが本音でしょうね。それは理解できます。ただこれは学歴みたいなもんで、ピッチ上での指導力もそうですが、監督業をやる上での覚悟もテストするようなもんかなと考えてます。
やる気のない人に指導のチャンスを与えるのはサッカー界も損なので。
日本にメリットがない
ただ本田選手の場合かなり弱いカンボジア代表の監督ですので、戦術や技術を長期的に向上させることが目的ではなく、自分の知名度を生かすことで短期的にいい影響を与えたいといった目的でしょうし、そうなると確かにライセンスのテストが必要ないケースかもしれません。
(それが指導といえるのかは分かりませんが)
ただカンボジアと本田選手にはメリットがありますけど、ライセンスを発行しているJFAと日本のサッカー界にとってのメリットが見えないので、個人的には反対ですかね。
本田とカンボジア代表のためにJFAがルールを変更する義理はないです。
監督業への挑戦に気概とやる気があれば、S級ライセンス取得の条件なんて軽くクリアしてくれるでしょうし、それが嫌なら違う形でサッカーに関わるべきかなと思います。
(本田選手がGMに就任して実質的に監督をする事は良いと思います。現行の条件を緩和させる事について反対という意味です)
サッカーファンの反応
.@kskgroup2017 @sukego_fut こういう考えで今後の日本人の指導とか育成とかのシステム作ろうとしたるんなら、影響力考えたらあぶねえとしか思えないよなあ。
— おりた (@toronei) 2017年7月25日
プロ選手になる際に制限はないはずなのに、プロの指導者になる際に大いなる制限が生じるのはどう考えてもおかしいです。プロの指導者になることを考えている人々に対し、扉を閉ざさないためにも、彼等を考慮しない現在のライセンス制度は改訂すべきです。
— 吉田 (@yoshidapear1635) 2017年7月25日
野球出身なので、現在のライセンス取得の流れを網羅してるわけではないですが、良くも悪くも型破りな指導者が誕生しにくいような気がします。逆に野球は統一性がなさすぎるのが課題です。
— たざき (@t_hayatotti) 2017年7月25日
頭のいい人ほど難しい資格試験はいらないって発想になるみたいですね
ただ大半の人はその発想に至ることができず「こうやって決まってるから」で頭が止まってます
そんな人たちのために筋道を立てて説明していただければ実現に近づくのではないかと思います
— 男梅@閲覧アカ (@1201zakPIL) 2017年7月27日
誰が審査しても、一定の基準は必要で
日本人ならなおさら、基準に達してない人がいて、だから簡単な統一基準は必要ですよね。変な指導者から教えてもらいたくない— Rudy∞★カタールW杯星ドラ無課金6段 (@Rudy_Eric) 2017年7月25日
必要最低限のルールテストでS級が取れるのならば、S級の価値は無くなります。その事はきちんと考えられたんでしょうか。
各レベルで監督として一定の成果を上げている人に対しては、S級取得に例外として一部受講免除するなどのフレキシブルな対応はあっても良いと思います。
— ナマケモノ (@kazumi49133470) 2017年7月25日
正解はないのは分かりますが金儲けのスクールやジュニアユースは信じられないぐらい沢山あります、、、
本当に自分達(コーチ、監督)が食べる為だけに存在してるスクール、ジュニアユース(年代的に騙しやすい)を淘汰して貰いたいです!— km (@grappler_km) 2017年7月25日
同意です!
サッカー以外もそうしたいです!
正解があると思うのは傲慢ですよね!
正解のない戦いをしないと世界と戦えないのに。— 清水 淳一(しみず じゅんいち) (@432jun1) 2017年7月25日
S級取っても海外では指導出来ないのも問題です
— megumi (@megumi151) 2017年7月25日
思ってもみない視点でした。S級を持っているとしっかりとしたプログラムを受けJ1で監督できるスキルがあるイメージがあります。
机上より実践を積め、ということなのでしょうか。育成については従来のやり方に提言を投げかける声が聞こえますね。本田さんのお考えをより詳しくきいてみたいです。— ともみ🍀SOLTISTA#5 (@tomiy29) 2017年7月25日
なんのために指導テストがあるのかを考えましょう。いきすぎな指導や、不適切な指導が蔓延しないようにと言う抑止効果もあると思います。指導者の不祥事は日本では数が多いですからね。指導者としての倫理的資質は、指導者としての能力的資質と同様かそれ以上に大切なものだと思いますよ。
— くりっきー (@yoshimaro__) 2017年7月25日
賛成と反対と半々といった状態でした。ただ本田選手の呟きに対してのリツイートだったので、世間としてはもう少し反対よりの意見になるかもしれません。
まとめ
結局ルールを変えられなかったので、GMに就任して実質的に監督をするという手段で、カンボジア代表を指導していく事になりました。
その行動力はさすがだと思います。カンボジア代表を強くする事ができれば、S級ライセンスにテストは必要ないという言葉に更に重みが出てくるので頑張って欲しいところです。