まだ明確に引退というわけではありませんし、来年マリナーズは日本での開幕戦があるので、そこで引退試合を行ってくれるかもしれませんが、実質的に引退に等しい状態になると思います。
ここ最近調子があがってきませんし、マリナーズから今季の出場機会を奪われた事について、もう本人も達観したようなコメントを残していました。
イチロー会見「喪失感ない。野球の研究者でいたい」 https://t.co/yHVpqimZnu @nikkansports #イチロー
— ふくださん (@fukudasun) 2018年5月3日
「喪失感がない」というのはプレイの機会が無くなってしまったことでしょうし、「野球の研究者でいたい」ってのは、プレイしなくなった後の話ですが、イチローなりの強がりにも聞こえました。
(芸能人がよく、離婚したあともいい友人です、みたいな表現をしますがあれに近いと思います。)
自分を切った球団に対しての強がりというより、引退という現実をストレートに受け入れることができないので、研究者という言葉で引退という非現実的な事態をなんとか薄めているんじゃないでしょうか。
強がりというとネガティブにも聞こえがちですが、ここまでやった選手の強がりは私は好きです。
往生際が悪い
ここ最近のイチローはもうまるでダメでした。
名前で出場させてもらっている事も多かったんですが、その立場にまでなったのはイチローの実力ですし、一流選手の往生際が悪いのは当たり前だと思います。
だって人生のほとんどをその競技やってるわけですよ。
自分のアイデンティティーでもあるでしょうし、我々一般人でいうなら日本から出て行ってくれと言われるようなもんです。ずっと関わってきた世界と遮断されるわけですから、そりゃ必死でもがきます。
往生際が悪いのも仕方がないですし、その散り際を見届けるのもファンの役目じゃないでしょうか。
ケングリフィーJr
マリナーズといえばケングリフィーjrというレジェンドプレイヤーもいて、デビューからしばらくマリナーズにいたんですが、キャリア半ばでトレードにより他球団に移籍してしまったんですね。
そして他球団でケングリフィーjrは衰えてしまうんですが、その衰えたケングリフィーjrをマリナーズは獲得します。やはりスタープレイヤーは自分の球団でキャリアを終えて欲しいわけなんです。
いわばボーナスシーズンみたいなもんです。
しかしそこでケングリフィーjrは現役を続行しました(笑)まあ結局翌年マリナーズで引退するんですが、空気を読んで移籍したシーズンに引退すると思いきや1年ぐらいはやってみるんですね。
イチロー選手に限らず、多くの選手はそうなりますし、優れた実績を残した選手ほどある程度自分の意見が通りますので、往生際の悪い最後に映ってしまう事はあります。
生涯契約
マリナーズの特別アドバイザー(会長付特別補佐)に就任してプレーせずともチームに帯同して、現場レベルで選手と関わっていけるみたいです。
しかも練習も可能なので、状態が上がってくれば、来年以降も出場機会があるかもしれません。
メジャーリーグでも稀な契約で、マリナーズは粋なことをしてくれましたし、それだけイチローが特別な選手だったということでしょう。
イチローは年俸をローンで受け取る契約になっていた気がしますし、メジャーリーグ年金も満額で受け取れるので、既に生涯契約のようなものではありましたが、練習ができて出場の希望があるというのは大きいです。
日本球界復帰は
マリナーズとの生涯契約により、日本球界復帰の可能性は更に低くなってしまいましたが、松井やイチローは元々骨をうずめる覚悟でMLBに挑戦していたと思うので、今回の契約は選手イチローには影響があるとは思いません。
ただ指導者としても日本球界と関われなくなりそうで、そこだけが寂しかったです。監督イチローは日本で見たかったので、そこのところの特別措置もマリナーズには今後期待したいと思います。
イチロー「これが最後ではないのをお伝えしたい
こういう形とってくれたこと信じられない
寂しさはあるけど終わりではない」まだイチローの気力が、全然切れてない雰囲気 pic.twitter.com/MZSAVMRFDW
— 留美 (@rumi039111) 2018年5月3日
少し早いかもしれませんが、本当にお疲れ様でした。