池江璃花子選手がアジア大会で5冠を達成しました。日本人では44年ぶりで西側よしみさん(現在は村山性)以来で、その西側よしみから、池江璃花子の5冠に関してコメントがありましたので色々考えてみます。
【池江璃花子 44年ぶり5冠達成】https://t.co/1DaEMSDTgd
アジア大会、競泳・池江璃花子が女子400mメドレーリレー決勝で金メダルを獲得。今大会5冠となり、70年、74年大会で西側よしみが達成した日本選手団の歴代最多タイ記録に並んだ。
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) 2018年8月23日
まずは5冠おめでとうございます。もしかすると日本人では知らない人も多かったであろう西側よしみさんの記録を掘り起こしてもくれました。国際大会で5冠というのは間違いなく偉業です。
というか西側さんは2大会連続で5冠なんですね。オリンピックでのメダルがないので知名度はそれほどありませんが、もう少し評価されてもいいのかもしれません。
金メダルをとった種目
西側よしみがアジア大会で制覇した種目は以下
100、200メートル自由形、200メートル個人メドレー、女子400メートルの自由形リレーとメドレーリレー
70年に挑んだのは17歳、74年は21歳で、それぞれ同じ上記の種目を制覇されました。
対して18歳の池江璃花子は
女子400メートルメドレー、400メートルリレー、50メートルバタフライ、100メートル自由形、100mバタフライ
これで5冠。西側よしみは自由形、池江璃花子はバタフライが得意なんですね。しかし西側さんは合計8個アジア大会で金メダルを獲得しながら、オリンピックではメダルに手が届きませんでした。
そんなオリンピックの厳しさを知る西側よしみが、池江選手にコメントを残されました。
西側よしみから池江璃花子へ
西側よしみさんが残したコメントは以下
「期待するのは『センターポールに日の丸を』ということ。私はアジアが最高成績で五輪でメダルがなかった。池江さんは今のこの勢いのまま、東京でもメダルを取ってほしい。自由形とバタフライが彼女の得意種目ですが、私はバタフライを伸ばしていった方がメダルに手が届くと思う。自己ベストを更新しながら、今のままの気持ちを持ち続けていってほしい」
「中国にも勝っていることがポイント。(70年代の)当時、中国がFINA(国際水泳連盟)に加盟していなかったので、その頃は今のように(相手の力に)恐怖を感じるようなレースもなかった。今は中国も、世界も強い。その中で池江さんはあれだけの記録を残している。自分もすごく応援している」
ちなみにアジア大会における自身の泳ぎに関しては、
「17歳での5冠は五輪への通過点だと思っていた。自分の気持ちは次の(72年の)ミュンヘン五輪に向かっていた。金メダルを取る思いが強いというよりは、記録を意識して泳いだ。74年大会は、もう自分には五輪はない、最後だ、と思って泳いだ。とにかくメダルを取りたい、と思って行った中での5冠だった」
という事をおっしゃっていました。
女子の競泳選手は男子より早熟である傾向がありますし、21歳でもう五輪は難しいという考えは、常人には理解できない世界ですね。(ただ一応76年のモントリオール五輪にも出場されています。)
これらのコメントを紐解くに、凄くシビアですが東京でのオリンピックは別の戦いになるという厳しさが伝わってきます。
「メダルを取って欲しい」「バタフライを伸ばした方が」この辺の言葉は、五輪の表彰台基準を考えると、まだまだ足らない事がある事の裏返しですし、実績のある萩野公介選手なんかとは違い、大本命ではないということです。
東京オリンピックは期待しすぎるな
別格である萩野公介の域とまだまだ違う事は、多少なりとも競泳を見ていれば分かる事なんですが、メディアでの扱いは既に萩野公介より大きくなっていますし、世間の期待も相当膨らんでいます。
こんな事言ってると、アジア大会で偉業を残した池江璃花子の事嫌いなのかと言われそうですが、むしろ逆で東京五輪でメダル取れなくても叩かないで欲しいという警報です。
アジア大会は国際大会ですが世界大会ではありません。バドミントンや卓球と違って、競泳はアジア圏外の選手の方が強いですし、事実池江選手は競泳の世界記録を持っていません。
東京オリンピックでは勿論応援しますが、現状大本命といえるほどの選手ではまだありませんので、東京五輪でメダル無しでも、よくある「本番に弱い」という的外れな評価をしてあげないで欲しいですね。
サッカーの久保君もそうですが、応援し多少の期待をかけるのは分かるんですが、大成するのが既定路線みたいな感覚になってしまうのは、選手にとって重圧とストレスになってしまうはずです。
西側よしみの現在
ご結婚され村山よしみの名前で、日本水泳連盟理事・広報委員長、社団法人日本マスターズ水泳協会理事、トータル・オリンピック・レディス会幹事など、世間や私が知らないだけで、日本の水泳界を支えてくれていました。
メキシコ、ミュンヘン、モントリオール五輪競泳日本代表であり、現在、日本水泳連盟常務理事の村山よしみ(旧姓:西側よしみ)さんの人間ギャラリーへお邪魔しました。家族の愛、水泳の愛が溢れてて素敵でした。ありがとうございました😊 pic.twitter.com/4LQVoV4XzF
— 萩原智子 (@swimmerhagitomo) 2017年9月27日
元選手である萩原智子さんとの写真。
オリンピックはメキシコ、ミュンヘン、モントリオールの3大会に出場されました。池江選手も恐らく後2回、うまくいけばあと3回出場できると思います。(逆にあと1回の可能性もありますが)
複数の種目をやっていると疲れますが、その分チャンスは増えますのでどこかで金メダルを獲得して欲しいですね。
池江璃花子ファンも歓喜
アジア大会5冠に対しおめでとうの声
ひとまず「けのび(蹴伸び)」をキーワードにして動画を検索してください。身体の左右がバランス不良だと、ビア樽みたいにゆっくりスピンし始めて溺れる状態になると思います。
余談:オリンピック3回出場の西側よしみさんは、海で泳ぐと足が海底に届かないことがあるので怖いと言っていました。— marco1843 (@emesty1843) 2018年7月5日
先日どの投稿に関してのことであったか、オリンピック選手であった西側よしみさんが海では泳げないと言っていた、と書きました。プールと違って、足を底に付けようとして届かないときの恐怖感ゆえだそうです。
— marco1843 (@emesty1843) 2018年8月4日
西側よしみさん(*´ω`*)
文字でしか知らない選手だったけど、子供心に凄い選手って思ってたな~(#^.^#)
懐かしい名前です♪— たま (@vbhmhm3302) 2018年8月23日
池江選手おめでとう!快挙です。
一方、「44年前は50mの種目が無かったよなぁ」と思い調べてみました。西側よしみ選手 100m自(日本新)、200m自、200m個メ、400mメドレーリレー、400m自リレー。
一方、池江選手は、50m、100mバタと100m自とリレー2つ。
50自獲って6冠! https://t.co/iw0cPMGy0h
— 堀義人 (@YoshitoHori) 2018年8月23日
西側よしみ選手、今回の池江快記録で寡聞にして初めて知りました。モントリオールで引退されたようですが、あと4年競技を続けても、五輪出場は難しかったのだろうなぁ。(本人は嫌になるほど言われてそう)
— 横田省六 (@yokota_6) 2018年8月23日
池江璃花子、大量の蚊と水シャワーの悪条件でも5冠#AsianGames2018 #アジア大会2018ジャカルタhttps://t.co/tv1cKx2ht9
— 日刊スポーツ (@nikkansports) 2018年8月23日
ジャカルタ・アジア大会
競泳の池江璃花子選手が女子400mメドレーリレーの第3泳者として出場し金メダルを獲得して5冠達成!
スゲー18歳だ!#アジア大会— たっつ (@tatsu0113) 2018年8月23日
おめでとうございます。アジア大会5冠がそのまま東京オリンピックでの過剰な期待と重圧になってしまう事が怖いですが、今の競泳界はメディア対策などでうまく立ち回っているので、きっと大丈夫だと思います。東京オリンピックも応援しています。