前回フクヒロペアについて書いたときに、この今井章宏元監督についても触れたんですが続報が。(前回の記事⇒ フクヒロペア再春館退社の理由)
再春館製薬(今井監督が以前所属していた実業団)の所属地である、熊本県バドミントン協会が警察に告訴したみたいです。
実際に受理されたのか、またこれから起訴されるのかどうかはまだ全く分かりませんが、個人的には前回の記事で書いた通り今のところは再春館に理があるのかなと感じています。
あと今井元監督についていってしまったフクヒロペアについても、やはりちょっと素直に応援はできないですかね。
ではそれらの事について概要を。
詐欺の疑惑
今井監督がやってしまったことですが、選手に出た賞金をチームではなく自分の個人的な口座に振り込ませたということみたいです。
これがまず再春館の監督職を追われた原因でした。
そして今回熊本協会が告訴に踏み切ったのは、今井監督が自分の口座に振り込ませる過程で、熊本県協会の職員を騙したということによりです。
熊本県協会としては、東京五輪でメダル有力候補のフクヒロペアも引き抜きという形で出ていかれ、元々今井監督には、はらわた煮えくりかえっていたはずです。
告訴まで時間がかかったのは、恐らく個人的な口座に振り込ませることについては、選手らが納得していた(中には不満のいた選手もいたみたいですが少なくとも表向きは了承済)ので、それだけでは告訴の名分が立たず、それならば職員が騙されていたという名目での告訴になったんじゃないかと見通してます。
今井監督としては、一旦個人口座に入れた賞金については返金したという言い分ですが、それは詐欺として糾弾されたときの弁明としては無意味です。万引きや脱税でもそうですが返金すればチャラというのは無理筋です。
ただ今井監督にも悪意ということはなかったのかなとも考えてます。
今井章宏は何故自分の口座に賞金を入れたのか
私利私欲のためというより、バドミントンというマイナー競技の性質上、突然部が廃部になるということが珍しくないようなので、指導している選手たちの将来の事も含めて考えての行動なんだと思います。
ということで悪気はないんでしょうけど、ルールはルールですし、何より一部の選手からは不満が上がっていたという話もあります。
あと個人的に印象悪かったのが、監督職を追われたあとパワハラでうつ状態になったという、典型的な卑怯な一手ですね。
うつ病って本来はかなりつらい脳の病気なのに、自分が不利な立場になった途端都合よく利用する人が多すぎるんですよね。これは卑怯者の使う手段です。
万が一本当であれば大変申し訳ないですが、何れにせよ自分の落ち度で監督をクビになっといてそれでウツってそれはもうただの自業自得なんで、企業は関係ありません。
再春館のバドミントン部
あまり評判のいい企業とはいえないですが、ことバドミントンに関しては、熊本県でお高い体育館まで建てて、指導者や選手も集めて、お金や環境など多くの面でかなり貢献してくれていました。
ですのでバドミントンに必要なお金があれば恐らく頼めば出してくれてたと思うんですよね。
これまで何度も廃部という辛酸を味わってきた故の行動なのかもしれませんが、それは再春館には関係ありませんし、恩もあるはずなので、私には裏切り行為にしか感じられません。
フクヒロペアの今後
今のところは今井監督と同じ岐阜トリッキーパンダースに所属していますが、今井監督が仮に起訴されて有罪となってしまった場合には、恐らくバドミントン協会を追放されてしまうので、その時は新たな指導者を探さなくてはいけません。
フクヒロペアも最悪そうなることは想定していたのかもしれませんが、もしそうなれば競技生活には大きな影響がありそうです。
彼女たちも再春館には相当恩があるはずなんですが、ただ勝ちたいがために今井監督についていったのであれば、ちょっと不義理すぎますかね。今出ている情報が概ね真実なのであれば、素直には応援できません。
企業は往々にして悪者にされることが多いですが、お金を出しているのであればそれ相応の権利があって然るべきで、選手も自由にしたいのであれば、だったら最初からお世話にならなければいいだけです。
お世話になっといて都合が悪くなると独り立ちじゃ企業はやってられません。(十分に貢献していれば話は別ですが。)
企業と競技
以前競泳界で、スピード社の水着が突然台頭してきてそれを着ればタイムが伸びるといった現象がオリンピックの直前におきました。
そこで日本でもスポンサーであるミズノの水着を捨ててスピード社のレーザーレーサーを着るべきか、またそれを許容するべきか論争になったことがあります。結果多くの選手がスピード社の水着を着ることを選択しました。
私はそれは良いと思うんです。
世界中でスピード社を着て当たり前という雰囲気になっていましたし、違反行為もそこにはありません。そして厳しい見方をするとミズノが開発競争に敗れたという落ち度もあるので、これは着て当然だと思います。
(オリンピック後に、松田選手などは干されるなどしてしまいました。それはそれで企業側の当然の振る舞いだと思います。)
ただ今回再春館には目に見えた落ち度のようなものがないので、一方的に選手側が義理破りしているようにしか今のところは映りません。
まだ今後新たな情報が出てくるかもしれませんが、今のところはそういう感覚でこの問題を捉えています。