井上尚弥選手とノニトドネア選手の試合でのレフェリーの行動が物議を醸しています。
問題となったのは11R、井上尚弥がダウンを奪った場面。レフェリーがまだダウンと断定できない段階で割って入り、なおかつ10カウントとったにも関わらずKOとしなかったことに、日本のボクシングファンから疑問の声が上がっていました。
井上尚弥選手 11Rダウンシーン
#井上尚弥 #wbss #ボクシング pic.twitter.com/q8brKRDD5U— 🇯🇵しまじろう🗾 (@shimajirou1019) 2019年11月7日
↑ 問題となった場面の動画。ツイッターの方が見やすいかも。
芸能人のボクシングファンの中にも怒り気味に声を上げている方がいました。我らが松本人志さんもこの件に触れツイッターで賛同を集めています。
11ラウンド。ボディが効いてダウンしてないのにレフェリーがなぜ止めた?
しかも10カウントやったと思うけど…— 松本人志 (@matsu_bouzu) 2019年11月7日
ではこのレフリーの判断と、試合の判定結果について考えてみます。
レフェリー判断。10カウント見逃しは止む無し
結論から申し上げますと、10カウントでKOとならなかったのは仕方ないです。ビッグマッチでは審判が空気を読んで10カウント相当の時間がたっても試合を止めないです。これは良くあるとかのレベルじゃなくて原則まず10カウントぴったりで止めることはありません。
つい先日にもこの露骨な忖度裁定がビッグマッチでありました。
22分20秒でスター選手のアンソニージョシュアがダウンを喫している場面ですが、10カウント後に全くファイティングポーズをとっていないのに暫くレフェリーは待っていました。(結局その後TKOとなりますが)
この曖昧な10カウントの扱いは公式ルールでは間違いなのですが、現場レベルでは違う運用となっています。これはボクシングに限った話ではないですね。サッカーや野球でも帳尻合わせがまかり通っていますし、一般社会でも原付の30キロという速度制限を警官は原則見逃しています。一応そうやって最後の調整をやっている次第というわけです。
ということで井上尚弥対ドネアの試合も10カウント自体は変じゃないです。松本人志さんもボクシング好きなので恐らくは分かった上で、井上尚弥選手への援護射撃という意味の発言だったと思います。
割って入ったのは変
今回のレフェリーの判断で間違っていたのは、ドネアが背中を向けた段階で井上尚弥とドネアの間に割って入り追撃を阻んだ点ですかね。立った状態で割って入るなら、スタンディングダウン改めスタンディングカウントをとるかそのままTKOにしなければいけません。
ここは明確にレフェリーのミスだったと思います。どうもローブローと勘違いした説もあるようです。
即座にスタンディングカウントをとっていれば、さすがにレフェリーの裁量を超えたレベルの明確な10カウントとなっていたかもしれませんし、追撃を邪魔されなければドネアに決定的なダメージを与えることができたかもしれません。
どっちにせよ若干この神試合に水を差す微妙なレフェリーの判断となってしまいました。仮に12ラウンドにドネアの一発で逆転KOとかになっていればかなり問題になっていたと思います。レフェリーは井上尚弥に助けられました。
(ただし井上の目のカットもドクターチェックが入らなかったのでドネア贔屓や買収だのとは一切思わないです)
井上尚弥はこれから本当のスターに
皆さん、今日は本当に熱い声援ありがとうございました。
苦しい場面が山程ありましたが皆さんの声援で持ち堪えることが出来ました。
このFINALでドネアと戦えた事を誇りにこれからも精進して頑張って行きますので引き続き応援宜しくお願い致します。また落ち着いたら更新しますね! pic.twitter.com/OpVFXXjlRw
— 井上尚弥 Naoya Inoue (@naoyainoue_410) 2019年11月7日
↑ 試合後の井上尚弥選手。かっこいい。
超無理やり井上尚弥にケチをつけるとすれば、キャラクターに癖がないということぐらいですが、もはやそんなこと小事といえる選手になってきました。これからボクシングの枠を超えて騒がれる存在になるはずです。
(海外ではバンタム級はスターになれない階級ですが、井上尚弥選手に変えて欲しいです。強引に階級を上げて敗北のパターンは辞めて欲しいです。まあクレバーな選手なので大丈夫でしょう。)
亀田興毅さんの残した40%というでたらめな視聴率を超えられないのが残念ですが、多分今回の試合は20%はいってくれるはず。できれば25%お願いしたいところです。※視聴率平均は15%、瞬間最高で20%という厳しい結果でした。無念です。
ネットの反応
よくよく見直すと、井上の左ボディが入った時にドネアが効いて逃げ出して、井上が追撃しようとしてるのをレフェリーが邪魔してるのな。
更にカウント10にもかかわらず立たせた、と。その結果OKではなく判定決着。
こんな事してるからボクシング人気が無くなったんだよ。— しげ (@shige7973) 2019年11月7日
もしこれ井上負けてたら東京ドームのタイソン対ダグラス再来になってレフェリー世界戦裁く権限はもちろん、当分普通の試合も剥奪されてたなw
井上に感謝するべき— JUAN (@viperforrest) 2019年11月7日
拓真戦のフルマークつけたジャッジと尚弥戦のレフェリーはちょっと研修受け直してこい。正直お前らどこに目つけてんだってレベルだ
— TAIGA (@TAIGA55848769) 2019年11月7日
完全に入ってましたね。ローブローでもないのに、なぜかレフェリー割って入ってるし。
— Pochikun (@pochikkomansan) 2019年11月7日
確かに不思議でした。
あそこで井上がラッシュかけられる場面でしたし、ダウンも10カウントでしたね。— 服部 忍 (@UCCI2010) 2019年11月7日
あそこで止めてたら全然違いましたね
— 中野英雄 (@bugsyinc) 2019年11月7日
止めたのには目をつぶろう
けど10カウントは守って欲しい!— 香茶 (@HTR2D2) 2019年11月7日
ジャッジももうちょっと見たかったんですよ
— 近藤武蔵 (@istoriai1) 2019年11月7日
ドネアがダウンする前にレフェリーが謎に井上を制止してたけどあそこ追い打ちできてたら確実に決まってたろ🤷♂️#WBSS
— さたん (@kazu0817mma) 2019年11月7日
これ、むずかしいですね。
止めた時点で、本当はカウントスタートしてるはずで。
さらに歩いてる余白もあるから
10カウント以上入ってはいますが
この後の復活感すごかった。一瞬、負けたと思ったし。
ボクシング、まじすごい。— ウエダヨシロウ (@ueda4460) 2019年11月7日
さすが松本さん
私も思ってました
あそこにレフェリーがいなければ
一気にノックアウトでしたね。会場に居ました?
ジュニアさんはいたみたいで。— tommy (@tommy777_tommy) 2019年11月7日
あそこで止めてなければ、何発かまともに入れて倒したでしょうね。。
— さすけ (@skill4989) 2019年11月7日
大差となった判定について
最後の判定は3-0で結構大差でした。ダウンがなくても2-1で井上尚弥の勝利という3人の判断です。これについてはダウンがなければ劣勢だったのは井上尚弥、ホームタウンデシジョンという声もありました。
尚弥勝ったか?
ホームタウンデシジョンのようにも感じる。
俺は負けたと思った…
— いもちゃん (@416imo) 2019年11月7日
ホームタウンデシジョンか…
1 - 2 でドネアの勝ちだと思ったんだが#ボクシング世界戦 #wbss決勝
— ジョリィ (@Jolly31214) 2019年11月7日
私の試合直後の感想は、『十中八九井上の判定勝利。ダウンがなくても井上尚弥有利だけど仮にダウンがなければ負けにされても文句はいえない』程度のものでした。
ただし試合後のデータを見てみると、「ダウンがなくても井上の明確な判定勝利」が正しい判断でした。
有効打やパワーパンチなどより的確にナックルをヒットさせていたのは明確に井上尚弥選手の方でした。昔はこの手のデータがなかったのですが便利な時代になりました。
試合後にあれだけ私のパンチを貰って立っていたのはイノウエが初めてみたいなこと言ってましたが、井上のパンチをこれだけ貰ってたっていたドネアの耐久力にも驚きです。ということで今回の試合の結論は、レフェリーの判断はややおかしいが許容範囲内、判定は極めて妥当な結果というお話でした。