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井上尚弥の亀田興毅発言の真意 評価と人気の無さ ボクシングファン賛否

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WBSSで優勝し更に評価を高めたWBA、IBFボクシングバンタム級世界チャンピオン井上尚弥選手が、NHKの番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出演した際の発言がボクシングファンをざわつかせています。※亀田一家の亀田京之介は激しく反論しています。

ドネアに勝利した井上尚弥の発言と意図について考えてみます。

以下井上尚弥の発言。

「自分がプロ転向する時のプロボクシング界が好きじゃなかった。勝てる相手を選んで試合をするそれがテレビで流れちゃうっていう時代だったんで」

「自分はそうじゃないと思ったし、やっぱりボクシングっていうのは真剣勝負、どっちが勝つかわからない試合をするからお客さんが熱くなるわけで。辰吉丈一郎さんだったり、畑山隆則さんだったり、あの沸かした時代を取り戻したいのがあったんですよ。それはパフォーマンスで客を引きつけるんじゃなくて、ボクシングを見に来たお客さんで溢れ返したかったんですよ」

辰吉丈一郎や畑山隆則については認めているようでした。「勝てる相手を選んで試合をする」は、明らかにこれは亀田興毅と亀田大毅のことです。(井岡一翔も含まれていると読むボクシングファンもいました)

ナイスガイの井上尚弥選手らしく、固有名詞は出していないもの、少なくとも亀田三兄弟の二人と解釈するファンが少なからずいることは賢い井上尚弥ならば容易に想像できるはずで、そう捉えられても構わないというある程度の攻撃的な発言であることは間違いないです。

当時のボクシング界の有様に辟易していた井上尚弥選手は、自身が大橋ジム入りする際、「強い相手でお願いします」と厳しいマッチメイクを課して現在のレジェンドボクサーに至る、という背景があったようです。

この井上尚弥の発言に対し怒ったのが亀田三兄弟の従兄弟にあたる亀田京之介。

ツイッターで懐かしい挑発を展開していました。

 

亀田興毅以外も同じことをしていたは極論

この手の話になると他の日本人ボクサーも同じことをしていたという意見も出てくるんですが、亀田興毅と亀田大毅に関しては明らかに度を越えていました。(端的に言うと度合いの問題です)

マニア的視点でいうと畑山隆則も辰吉丈一郎も話題先行型ではありましたが、許容範囲内です。協栄ジムでいうと鬼塚勝也という疑惑判定の世界王者がいましたが、そのスケールは亀田興毅の方が上回っています。

指名試合でなければ、投資してきたジムやテレビ局の事情もあるのである程度組みしやすい相手を選ぶのは仕方ないです。ただ引退していた階級下のボクサーを引っ張り出して挑戦者に仕立て上げたり、世界王者への挑戦ではなく王座決定戦を巧みに利用し名ばかりの3階級王者になったりと、マッチメイクが滅茶苦茶な上に、判定まで疑惑の連続となればボクシングに人生をかけている人間に良く思われるはずがないです。

公式試合ではないですが最後は引退していた自分が若い那須川天心にいいようにやられるという因果応報でボクシング人生に幕を下ろしました。

 

TBSが関わるとロクなことにならない

亀田一家の試合は全部TBSが放送していました。他のジャンルはともかくとして格闘技とTBSが関わるとロクなことにならないです。大昔の沢村忠にはじまり魔裟斗を主役に据えたキックボクシングイベントのk1MAXも、アンフェアなジャッジとマッチメイクでコアな格闘技ファンを興ざめさせました。

魔裟斗と亀田興毅の共通点はかなり多いですね。リング外での派手な言動とは裏腹に石橋を叩いて渡るかのような堅実な戦い方、過保護なマッチメイクでとにかくライトなファンをターゲットにしたコンテンツの展開をしていました。

格闘技ではないですが大食いイベントもTBSの介入でおかしなことになっていました。ガチンココンテンツをエンターテイメント化するのがTBSのお家芸ですね。実際にそれで視聴率はとれているので成功したようにも思いますが、結果的に関わったジャンルは軒並み衰退しています。

フジテレビは格闘技に関してはスポーツの体を成していて割とまともだと思います。

 

井上尚弥の狙いは

以前からチクチクやっていた節はあるものの、ここへきて露骨なディスりとなったのは圧倒的な評価を得たことによる自信と、あとは人気を出すために頑張ってるのかなという気がします。

(ボクシングファンには文句なしの人気ですが、日本の90%以上を占めるであろうライトな層からは今のところキャラクターの弱い好青年と映っているはずです。実際にドネア線は神試合だったにも関わらず平均視聴率15%、瞬間最高でやっと20%でした。)

世界最高水準のスキルであるという自負はあるはずなので、そんな自分が内容も展開も完璧な試合をしながら、結局はパフォーマンス偏重の亀田興毅の視聴率40%の半分程度という事実に、路線変更を決意しても不思議ではありません。

 

ギャラ事情

こちらは近年の世界王者の世界戦ファイトマネー。井上尚弥ですら1億円には到底届きそうにないです(WBSSの賞金は別)。

少し上の階級にロマチェンコという現状PFP世界最強と評判のボクサーがいるのですが、彼でさえ1試合1億円をギリギリ超えるラインです。ですので、井上尚弥が世界的なチャンピオンになったとはいえ、バンタム級近辺でカネロやゴロフキンのように数十億円を稼ぐのは難しいでしょう

となると日本の資本でバックアップするしかありません。辰吉丈一郎と薬師寺保栄、畑山隆則と坂本博之は世界ではビッグネームではなかったですが、日本での試合は話題を呼びそれなりのファイトマネーを得ていました。

井上尚弥にとっては井岡一翔と亀田和毅というその候補はいますので、世界を対象としたビッグマッチの合間に、国内向けに話題性重視の試合で盛り上げる路線もなくはないです。

ネットの反応

賛否ありました。

井上尚弥の評価

この前の試合で底を見せていたので評価を落とすかと思いきや、専門誌などではやや評価が上がっていました。PFPではロマチェンコとカネロに続いて3位という評価が多かったです。底の知れなさがなくなったことよりも、耐久力とスタミナ、対応力を示したプラス面の方が上回ったようです。

現在はリゴンドーやテテ、ネリなど数々の有名ボクサーから対戦に名乗りをあげられています。これは勝てるからというより井上尚弥がビッグネームになった証拠ですね。レジェンドボクサーはみんなこの道を通ってきました。この試練を乗り越えてさらなる飛躍に期待しています。










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