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カネカ炎上 育児休暇⇒転勤と有給拒否で退職‥パタハラ問題

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化学製品の原材料や部品を資生堂などの製造・販売企業に供給している『カネカ』が育児休暇を取った男性社員に対しパタハラで対応したとして大炎上しています。(男性社員は既にカネカを退職)

カネカは時価総額2000億円以上の大企業ですが、育児休暇に関する理念をHPから削除するなど、初動を大きく誤った感があり、場合によっては株価などに影響があるかもしれません。今回の育休騒動についてまとめてみます。

育休⇒転勤⇒退職

以下育児休暇をとった男性社員の奥様のツイッターでの発言の一部。

これでもかなり省略しました。

気になる方は「パピ_育休5月復帰」さんのアカウントから発言をご確認ください。

要約すると

・夫がカネカで育児休暇を取得

・新居を構えた直後に転勤の内示

・労基に相談したが転勤は違法ではない

・旦那は退職し主夫に。

・退職前の有給消化認められず

こんな感じ。

パピさんの言う事が大方事実であれば、育児休暇をとった男性社員を冷遇し見せしめにするための転勤内示でしょうか。ここで一番問題になってくるのは、カネカが『くるみんマーク』を取得していた点です。

くるみんマークとは 厚生労働省しっかり!

以下厚生労働省HPよりくるみんマークの説明。

「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定を受けた証です。

次世代育成支援対策推進法に基づき、一般事業主行動計画を策定した企業のうち、計画に定めた目標を達成し、一定の基準を満たした企業は、申請を行うことによって「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受けることができます。
この認定を受けた企業の証が、「くるみんマーク」です。

また、学生・求職者の方は、企業研究の指標の一つとしてもご活用ください。

この「くるみんマーク」を取得していると、子育てをサポートする対価として、税制優遇措置を受けたり助成金をもらえたりと色々と恩恵に肖ることができます。

あとは健全な企業であるというアピールにもなりますし、くるみんマーク取得企業ということで優秀な人材を集めることもできるでしょう。

「くるみんマーク」を取得して助成金など旨味だけ吸っといて、約束したはずの育児サポートはまるでやってない実態は事実であればマズいです。

これはカネカにくるみんマークを認可した厚生労働省にも疑問ですし、少子化が叫ばれる日本にとって割と大きな社会問題かと思います。

 

カネカの対応が酷い

実際のところこの女性の発言が全て事実かどうかは分からないですが、カネカの対応は相当酷いです。

サーバーダウンを装った火消に、あとは以下の育児休暇に対する企業理念をHPから削除しています。

| ワークライフ・バランス
当社では、社員が安心して活き活きと働けるよう、柔軟で自律的な働き方の拡充や、仕事と家庭の両立に向けた取り組みを進めています。

| 働き方改革
当社では、「フレックス勤務制度」や「裁量労働制度」、「在宅勤務制度」等を導入し、社員に柔軟で自律的な働き方を提供しています。

~略~

当社は2009年度に、社員の子育てを支援していると認定された企業に付与される「くるみんマーク」を取得。
次世代育成支援対策推進法に基づく「行動計画」を策定し、目標達成のために取り組みを継続しています。
2016年度の実績は以下の通りです。

■関連制度利用者数(2016年度)
制度名  適用期間および内容  人数
育児休業休職  子が2歳6ヵ月になるまで  男性3名 女性37名

~略~

社員の子育てを支援していると認定された企業に付与される
「くるみんマーク」
介護セミナーの様子

社員の声 育児休業制度の活用
法務室 石黒 文寛息子が生後6~7か月の頃に育児休職をとりました。息子ともっと一緒に居て育児をしたい、
共働きを両立させたい、育児を経験することで周りへの配慮ができるようになりたいとの想いからです。
育児の大変さを実感したことで、仕事と育児を両立することの難しさを理解できましたし、
生産性高く働いて早く帰宅することで妻と家事や育児を分担しようと改めて思いました。
そして何よりの成果は、妻・息子との絆が深まったことです。

法務室 石黒 文寛

(http://www.kaneka.co.jp/csr/employees/05/)

後ろめたい事があったのか、現在は閲覧することができなくなっています。

 

違法性は

転勤は違法性なし、有給消化拒否はアウト案件かと思います。ただし違法性がないといっても育休⇒転勤は相当印象が悪いです。

カネカの主張も聞きたいところですが、今のところHPを削除したり復旧したりのリアクションしかしていません。

 

カネカとカネミ油症事件

恐らくほとんどの方が知らなかったであろう、「カネミ油症事件」(1960年代にあった食品公害事件)にカネカも関与していたことも今回の育児休暇トラブルを機に拡散されていました。

鐘淵化学(カネカの前身企業)は被害者らに返還請求権を行使しない温情を見せてはいましたが、責任を負わされ賠償を払う事になった「カネミ倉庫」は、2018年のインタビューなどで社長がカネカに対し不満を述べていました。

http://www.jea-navi.com/archives/2075

ネットの反応は

ほとんどは育児休暇者に同情的な意見でした。

一部冷静な意見も

育児休暇はとれない

現実問題として余程のホワイト企業でもない限り男性社員が育児休暇をとるのはかなり難易度が高いです。

今回のように即転勤という極端なことは起きなくても、何かしら社内の扱いで損をする事になる企業がほとんどなので、取らない人が多いでしょうね。それはそれで企業もボランティアじゃないので全否定はしませんが、くるみんマークを取得していたのであれば話は別です。

まあ有給休暇も一昔前は取得できない空気が漂っていたらしいですが、今はそんなことなくなりましたので、育児休暇に関してもこれから少しづつ変わっていくのかもしれません。以上カネカの育児休暇転勤炎上騒動でした。










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