涙なくして語れない日本代表のベルギー戦ですが、中でも感動の象徴のように紹介されていた写真がありました。
それがこちら
ベルギー戦で憔悴しきった昌子源選手を励ます川島選手です。
これは世界で結構感動を呼んでいるらしいんですが、ごめんなさい、私はこれは笑ってしまいました。
チームに貢献した昌子選手を、終始チームの足を引っ張った川島選手が励ますという、かなりフリを効かせた基本的な笑いの方程式です。
(小学生の頃サッカー部に入っていたんですが、私のオウンゴールで負けてしまった際、キーパーにどんまいと言って少しウケたのを思い出しました。)
とまあ、私の中では川島選手はこの試合のワースト選手ですが、今はもうお疲れ様という気持ちです。
ただそれはそれとして、この試合における川島選手のパフォーマンスは世界ではどのように評価されているのか、いくつか紹介します。
川島永嗣の評価
ベルギー戦での評価です。(ポーランド戦はがんばってくれました。)
イタリアメディア『ユーロスポーツ』の評価
チーム最低点の評価です。(柴崎と乾に高評価)
コメント
何度かセービングは見せたが、ベルギーの1点目および2点目は彼の責任。日本の3失点のうち2点が川島のミスによるもの
ゾフやブッフォンを輩出しているイタリアはキーパー大国なので、余計厳しい評価になったんでしょうか。2失点目はとれなくても仕方ないですけど、確かにベスト16に残った国のキーパーであればチャンスはありそうです。
トルドレベルでも控えに甘んじるほどキーパーの層が厚いイタリアから見ると、キーパーを交代していればと感じたかもしれません。
川口能活
言わずと知れた日本代表の元ゴールキーパー
4年後にむけてGKの育成と強化が必要。失点はGKだけの責任ではないが、GKの力で勝てる試合があるのも事実。
最後はGK一人で守るという強いメンタリティーを持った選手がいてほしい。
フィールドプレーヤーが世界と対等に渡り合っていたからこそ、僕個人としては対戦国のGKのレベルの高さを感じました。
要約すると川島の責任ってことです。
拡大解釈と言う方もいるかもしれませんが、発言力のある人間が名指しで批判するのは難しいので、やんわりとした表現になっているだけです。
1失点目
福西崇史もベルギー戦の川島選手には辛辣だったので、やはり歯がゆく感じた人は多いんでしょう。
イギリス「BBC」
イギリスのテレビ局です。
1点目のヘディングに関して「恐ろしいキーパーのミス」と酷評。直前のパンチングミス、シュート時のポジショニング込みでの評価だと思います。
2点目に関してはベルギーのフェライニを褒めていました。
オリバーカーン
元ドイツ代表のキーパー
GKのパンチングが良くなかった。そしてあんな位置からのヘディングでゴールが決まるのは見たことない
概ねこの評価に尽きると思います。
ただそれ以外は良かったとも言っていたので、一定の評価はしていました。(キーパーのつらさを知っているだけにカーンの優しさかもしれませんが)
川島永嗣
「誇りに思える試合。胸を張って日本に帰りたい」
「やることはやりきった」
ピッチの外ではメンタルが強いと感じました。
セルジオ越後
「今回の試合には彼は責任ないです。むしろ、ファインセーブの連続だった。むしろ大迫は何回シュート外してんの。」
と大迫を批判。
私は大迫をかなり評価してますが、ドイツでは大迫を低評価するメディアもあるらしいので、これは大迫にどこまで役割を求めるかで評価は割れるのかもしれません。
私はフィニッシュの精度は求めていないので、高評価です。今の日本のシステム的にもそこまでの要求はされていないと思います。
川島は悪いが、責任はない
川口選手も言っていますが、本質的な問題としてキーパーのレベルが低いのは日本の育成システムにも起因しているので、もっと根本的な所で見直しが必要です。
私が子供の頃もキーパーをやりたい部員というのは、ほとんどいませんでした。あの試合で誰が悪いと言われれば川島選手ですが、その状況を作ったのは日本のサッカー界です。
それ言うなら全部そうじゃんって話ではなくて、キーパーに関しては育成と強化の面で相当改善の余地があるはずです。
外国では能力のある子供が早くからキーパーに挑戦することも珍しくないようなので、人材の墓場となっている日本のキーパー事情に、今回の敗戦の責任があると思います。
次の世代のキーパーに希望を託して、今度はリードを守り切る日本代表を期待しています。