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【相撲】稀勢の里引退 怪我と金星献上の苦悩 2017年優勝で横綱に

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唯一の日本人横綱力士、稀勢の里(田子ノ浦部屋)が引退となりました。

今場所は開幕から3連敗、昨年秋場所も合わせると横綱史上ワーストとなる8連敗(それ以前は貴乃花)となり、周囲からの圧力に屈しなかった稀勢の里ですが、結局良いところを見せることができないまま引退となってしまいました。

こちらは最後の取り組みとなった栃煌山戦など。金星を献上し続けてしまいました。

 

金星献上横綱

4日目には錦木徹也が取り組みで対戦予定だっただけに、今や金星献上マシーンと化していた稀勢の里との取り組みがなくなり、彼も大きなショックを受けているかもしれません。

ちなみに金星一つで引退するまでの年収が24万円上乗せされます。綿木は3日目に鶴竜も破っておりやる気満々だったと思いますが、引退となっては勝つことはできません。

稀勢の里はとにかく怪我で相撲人生が実質的に終わった感じですかね。怪我までは強い力士でした。とにもかくにも相撲人気を支えた力士だと思います。お疲れ様でした。

 

横綱優勝の代償

稀勢の里は2017年の1月に幕内初優勝。

それまで期待され続けながら優勝を逃し続けてきた男が、これで横綱に昇進します。しかしながら当然他の横綱に比べ実績は乏しく疑問の声も多くありました。

その声を黙らせたのが続く3月場所です。

一時は優勝絶望となりますが、13日目に肩の負傷をおして強行出場した稀勢の里は日馬富士をやぶり、優勝決定戦で照ノ富士にも勝利し、22年ぶりの日本人新横綱の優勝を見せてくれました。

↑ 2017年の優勝決定戦。

この時は久しぶりに相撲に明るいニュースがと喜んだ方も多いと思いますが、この時の怪我はその後結局完治することはありませんでした。

2度目の優勝後は連敗と欠場を繰り返し、横綱での通算成績は、36勝32敗97休(11場所)勝率.529、と近代の横綱では北尾(双羽黒)や若乃花を抜き最弱といわれても仕方がないような成績を残してしまいました。

総合的にみると横綱には相応しくなかったのかもしれませんが、2場所連続優勝した時の彼は間違いなく正真正銘の横綱でした。

 

力士は怪我を治さない

大乃国が言っていたように、相撲には怪我を完治させるという概念がなく、力士は他の競技者とは違う価値観で生きているので、稀勢の里もその美徳の犠牲になってしまいました。

近年は八百長への目が厳しくなり、相撲も競技化してきたので、スケジュールを緩和させるなりしないと、今後も同じように回避できたはずの怪我で才能ある力士を失ってしまうと思います。

3日目の終了後にも応援の声はありましたが、限界を感じたのでしょう、引退となってしまいました。

 

モンゴル人は何故強いのか

モンゴル人力士は確かに強いですが、一部で言われているような、遺伝子的に日本人が弱くモンゴル人が強いというようなことは全く思わないです。これは単純に相撲の競技人口がモンゴル人の方が多いだけでしょう。

日本は、中学校の部活時点ですら相撲の競技人口が1万人を切りそうな過疎っぷりであるのに対し、モンゴルでは当たり前のようにモンゴル相撲で切磋琢磨してより高い生存競争の力が働いています。

(遺伝子的に太りやすい西洋人は有利のような気がします)

ただし、今の日本では新弟子の確保ですら苦労しているので、今後も外国人力士の天下は変わらないでしょうね。そんな厳しい状況ですが、何とか頑張って欲しいです。

 

ファンの反応

まとめ

昨今の相撲はガチンコ勝負の世界になったので引退は仕方ないですね。散々言われてることですが、やはり横綱昇格が少し早すぎた気がします。

とはいえ地位が人を作るという言葉もありますし、実際そのあと見事に怪我を押して優勝までしてくれましたから、紙一重の分岐だったのかもしれません。次の日本人横綱はいったいいつ誕生するんでしょうか。

次の横綱は前倒し式ではなく、じっくり腰を据えて判断してもらいたいものです。稀勢の里関お疲れ様でした。










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