週刊少年サンデーで連載中の「名探偵コナン」(作者・青山剛昌)が、作画もトリックでもゴーストライターに頼り切りで青山剛昌さん本人は全くコナンを描いていないという暴露がありました。暴露したのは漫画家遊人という方です。
20年ぶりに再会した元小学館の編集Xさんによると「名探偵コナン」のコナンを描くゴーストライターは何人もいるという。実は作者がまったく描いていないというのは一般の人は意外と知らないかもしれないですね。トリックも編集者が考えているという。「チャボ」続きです最後まで。 pic.twitter.com/lwjxIc5KAn
— 遊人(漫画家) (@kunimituyuji) 2019年5月8日
※マズいと思ったのか既に該当のツイートは削除済み。
発言の狙いとしては①炎上狙い、②売れている漫画への嫉妬、③漫画家としての信念がそうさせた、④ただ単に口が滑ってしまった、⑤ツイッターアカウント乗っ取られた、の何れかでしょうか。
極論自分にもコナンが描けたはずという主張にも聞こえます。そして思いの外反響が大きくブルって削除してしまった流れのような気がしています。
遊人の言い訳、現在の発言
遊人さんは該当の発言を削除したあと、ゴーストライターについてツイッターにて持論を述べ始めておられます。
漫画家・遊人の黒歴史!小学館から発売された「個人授業」というコミックス、作者・遊人としか書かれていないが実はボクはストーリーを作っていない。編集者が提供してきたゴーストライターのシナリオをもとに描いた作品です。 pic.twitter.com/oBVenxJNHg
— 遊人(漫画家) (@kunimituyuji) 2019年5月19日
1話目をヤングサンデー(今は無い雑誌)編集者と普通の打ち合わせの範囲で作った後、2話目以降しっかり作り込まれたシナリオを渡された。ボクは良くできたストーリーだったので優秀な編集者だと思っただけで使えそうなところはいただいて作った。
— 遊人(漫画家) (@kunimituyuji) 2019年5月19日
このあたりまでは仕事の範囲であってもおかしくはない、しかし。それからその編集者は打ち合わせ時こんな話しを持ちかけてきた。「個人授業がコミックスになった時このシナリオライターに印税を2%分けてもらえない?」
— 遊人(漫画家) (@kunimituyuji) 2019年5月19日
「シナリオライターって?」ボクはこんな経験は初めてだった、ストーリーは自分で作り出していたから。小学館編集者はボクに秘密に交渉してきたのだ、つまり・・・「シナリオライターの名前はコミックスに出さないが原作者と認めて印税を分けて欲しい」ということなのだ。
— 遊人(漫画家) (@kunimituyuji) 2019年5月19日
2%の根拠とは?口止め料?口止め料を払えばずっと人気作品が続くってこと?真面目にオリジナル作品を作っていこうと思っていたのに非常に残念だ。他の作家さんはどうしているのだろう?
— 遊人(漫画家) (@kunimituyuji) 2019年5月19日
そのゴーストは担当編集者か?その話しを受け入れるとお客様を裏切り続けることになっていただろう。もしその裏契約をしていたらお金の流れはこうなる・・・編集者は副業禁止なのでバレたら首なのでいったん漫画家の口座に10%入った後、漫画家が指定された秘密口座に2%分を十金する。
— 遊人(漫画家) (@kunimituyuji) 2019年5月19日
他にこのような体験をした漫画家さんがいないことを祈りたい。
ヒットし始めてこの交渉をされたら気持ちがぐらつく事だろう。
お客様はゴースト疑惑を見極める方法は無い。コミックスの表示を信じるしかない・・・お金や名声を手に入れても自分だけは見ている。— 遊人(漫画家) (@kunimituyuji) 2019年5月19日
コナンの話を誤魔化すためなのか、最初からこの話にもっていくつもりだったのか分かりませんが、現在は自身が編集者側にゴーストライターとしての介入を強いられたという話をされています。
ちょうどいま幻冬舎と小説家さんたちが揉めているタイムリーな話題ですし、多分この話にもっていくフリとして名探偵コナンの話を出した感じですかね。但しコナンは小学館合意の上でのゴーストライターという話でしょうから、論点はちょっと変わってしまってます。
ゴーストライターだから何なのか
ゴーストライターとは代筆者のことで、発言をまとめるだけの比較的簡単な仕事から、一から仕上げるもはや作者は名義貸しをしているだけの状態までその形態は幅広いです。
今回遊人さんが暴露したのはかなり後者よりの、コナンファンがあまり聞きたくない情報だったかもしれません。
蘭姉ちゃんとコナンくん pic.twitter.com/U852s5W8bT
— UO (@sinzitu0uo) 2019年5月19日
しかし漫画家はシナリオを考えて漫画を描くだけじゃなく、アシスタントなど人間をうまく使う能力も必要になってくるので、コナンでいえば作者の青山剛昌さんが漫画家としてうまくやっているに過ぎないです。
要はコナンの雛形を作ったのが青山剛昌さんなので、コナンは仮に今彼が描いてなくても青山剛昌先生の作品のはずです。
5/27発売の鳥山明のドラゴンクエスト イラストレーションズ、Amazon予約ページできてるかな〜と思ったら予約できなくて、ヨドバシ、hontoにもなくて超あせった。楽天ブックスで予約できたよ。在庫11になってた。 #ドラクエ pic.twitter.com/b8MOd4I5ee
— なっちゃん (@nancy_UUU) 2016年5月10日
私の好きな鳥山明さんもそうです。
最近のドラクエシリーズでは彼が直接デザインしていないキャラクターも多いでしょう。しかしそのキャラクターのタッチは、鳥山明が生み出した雛形から生み出されているので、全くの別人が描いていてもそれは鳥山明のイラストとして世に送り出されます。
これは漫画に限らずファッションデザインや近代アートなどほとんどの芸術ジャンルは似たようなもんです。(むしろ漫画は作者が直接手を加えてるほうだと思う)
ですので、コナンがゴーストライターを多用していたからといって特に問題は発生しないはずです。強いて言うならファンがちょっと萎えてしまったぐらいでしょうか。
ファンの反応
本当にそうだとしてもこのキャラクターとストーリーを考えた青山剛昌先生はめちゃくちゃ天才だしいつまでも私の憧れの存在ってことには変わりないんだけどね☺️
— しまとり🐤 (@shima_conan) 2019年5月19日
コナンはゴーストライターって、本当かはともかくゴーストライターは実際いるからな
— エビさん (@_ab_sann_) 2019年5月19日
ゴーストライターっていうのは語弊があると思う
漫画を作ってるのは「作家」じゃなくて「チーム」みたいなものだから。特にコナン見たいな規模が大きいものは。— pu (@afyouafaf) 2019年5月19日
コナンのゴーストライターの話、ちょっとコミックを読めば気がつきそうですよね… テレビドラマの相棒では古沢良太氏など沢山の歴々の脚本家が担当してますし。
— みやしたえいし (@acmiya) 2019年5月13日
さすがに、サンデーでの連載は本人が筆入れてるやろ。「小学○年生」とかに載ってるんは違うが。トリックはしゃーない。
— 副長コウ (@UV6ojRyQ37mh1WQ) 2019年5月19日
コナンの知名度を使って炎上商法を試みる大物漫画家…そっちのほうが記事になりそうですね。
— ねもふぃら (@nemofira054) 2019年5月19日
たいがいの売れてる漫画家ってそんなもんじゃないの?
— かつ (@ktmanktman) 2019年5月19日
そういうのを制作スタッフ
というのではないかな?
若手じゃあるまいし毎週毎週
1人でなんて無理でしょう— ギルギル (@girugiru27) 2019年5月19日
コナンは人の人生も背負ってる
映画が安定してヒットしているようです。ここまでの人気作品になると作者といえど全てに携わるのはなかなか難しいです。
声優・高山みなみ、コナンは自分の分身!共に歩んだ23年 @conan_movie #紺青の拳 https://t.co/idOvNUfdH1
— シネマトゥデイ (@cinematoday) 2019年4月11日
コナン役の高山みなみさん(作者の元嫁さんと聞いて驚きです)や、長年のアシスタントなどコナンによって利益を得ている人が多くいますし、国民的な漫画なのでゴーストライターを使ってでも連載を続けてくれる方がありがたいんじゃないですかね。
ちなみに遊人さんはヤングサンデーという今は亡き週刊誌で活躍した漫画家さんで画力が高く普通に面白そうな漫画を描いていました。かなりの豪邸も建てている売れっ子だったそうなので、機会があれば読んでみたいと思います。