元農林水産事務次官の熊沢英昭が息子である熊沢英一郎を殺害した事件で、熊沢英昭は情状酌量を求めるべき事情があったのか一つ争点になっています。
長男の熊沢英一郎は、ドラゴンクエスト10というオンラインゲームに入り浸っている典型的な引きこもり、時に家庭内暴力を振るうこともあったようで、逮捕された時の熊沢英昭は全身DVによるアザだらけだったそうです。更に娘は兄(英一郎)が原因で縁談が破断となり数年前に自殺していたことも報道されており、熊沢英昭は執行猶予処分とすべきとの声まで上がっています。
自分がダメ人間な自覚はあるけど、引きこもって親に迷惑かけるような息子にはなりたくないなぁ…
執行猶予がつけばいいけれど#熊沢英昭https://t.co/SnKltBPAdC— だっちょ (@reulium) 2019年12月11日
犯行自体は認めていますが、このままでは息子が他人に危害を加えてしまうかもしれないと危惧し、自身でケリをつけるため殺害に及んだと見られています。妻あてには以下のような手紙も送っていたようです。
「これしか他に方法はないと思います。死に場所を探します。見つかったら散骨してください。英一郎も散骨してください」
相当に追い詰められた犯行だったのでしょう。中学時代にイジメを受けた頃から熊沢英一郎による家庭内暴力が始まったようで、大学進学後は一旦親離れしたようですが、事件1週間前に実家に戻ってきたようです。
また彼の妻も
「長男のことを本当に一生懸命やってくれた。刑を軽くしてください。お願いします」
と減刑を訴えています。彼女も熊沢英一郎のことで悩み自殺未遂していたとのことです。
熊沢夫妻の境遇には同情しますが、「殺人罪」「量刑」などの検索履歴が検察に指摘されており、殺害の計画性については回避できない状況でもあります。※懲役6年の判決となりました。(検察は懲役8年求刑、弁護側は執行猶予を主張)
以下裁判長の発言
「犯行に至る経緯には、短絡的な面があると言わざるを得ない」
といっても殺人で6年程度の実刑なのでかなり甘い判決です。※何と熊沢英昭はそれでも不服だったのか控訴を選択。
情状酌量は必要か
同情はしますが情状酌量を適用するかどうかは微妙なところです。
まず検察に指摘されている検索履歴が事実であれば、殺害の計画性は間違いありませんし、家庭内の問題については確かに警察など行政の介入は時間がかかりますが、ここ最近は自立支援施設や引き出し業者など、民間の企業が発達障害や引きこもりの子供を持つ家庭を救うべく動いてくれています。
(売れてる本)押川剛『「子供を殺してください」という親たち』武田砂鉄評
「精神を病み、家族への暴力や暴言を繰り返す子供たち。彼らを医療につなげる精神障害者移送サービスを20年近く続けてきた著者が目の当たりにした事例はただただ壮絶だ」https://t.co/QhVu7YQL6i— 朝日新聞読書面 (@asahi_book) 2015年12月6日
押川剛の著書などで最近は広く認知され始めています。
無論お金はかかりますが、熊沢英昭は次官までいった官僚ですのでその点は問題ないでしょう。今のところ熊沢夫妻が民間の団体に通報、助けを求めた情報などはありませんので、やるべきことをやっていない感もあります。
そこまで考えが及ばなかった、民間団体の存在を知らなかったのかもしれませんが、殺人まで犯す覚悟があるなら、その前にやれることはないか調べる義務はあるでしょう。例えば生活保護を受給できずに母親を殺害した「京都認知症母殺害心中未遂事件」などは情状酌量が当然だと思いますが、熊沢英昭のケースは慎重に考える必要がありそうです。
今回の裁判結果次第では、引きこもりの息子や娘に悩む親による類似事件を誘発してしまうかもしれません。
娘は縁談が破談し自殺
さらには、加害者の娘、被害者にとっての妹が被害者が原因で縁談が破談し事件の数年前に自殺していたことが明らかに。https://t.co/4VHGYO34aL
気の毒だ。しかし、しかしだ。#農林水産事務次官 #農水事務次官 #農水次官 #殺人事件 #熊澤英昭 #熊沢英昭 #熊澤英一郎 #熊沢英一郎
— amboot:刺激の強い発言あり (@amboot2) 2019年12月11日
父にとって娘は特別な存在ですから、この時の恨みもあったのかもしれません。縁談が破断となったのは、自分の嫁の家族に変なのがいたら嫌だというところでしょうか。 事情があるにせよ引きこもりはいろんな場面で家族に迷惑をかけてしまいます。
情状酌量は必要ない派の意見
かなり少数派でした。
農水事務次官としてBSE問題で日本の食の安全を脅かした挙句、天下り三昧で私腹を肥やしてきた元悪徳官僚と、その傲慢な息子の事件か。
自己の凶行を正当化しているけど、金と権力に溺れ、息子・英一郎をモンスターに育てたのは父親・熊沢英昭(76)お前自身やん(´・ω・`)https://t.co/hmQYAShbzK— 雨河える (@elle_amakawa) 2019年12月12日
https://t.co/fgxR8BQopv
引き籠りの息子を「40か所以上も滅多刺し」で殺した上級国民「熊沢英昭」の擁護報道だらけで不快。「滅多刺し」を隠蔽し、さも仕方がなかったかのような法廷の雰囲気。安倍晋三の圧力で執行猶予をつけようとしている。重罪でなかったら世の引き籠りの子供は親に殺されまくる— 森 と (@tsundora) 2019年12月11日
母親が息子のアスペルガーを引き合いに出して「普通に産んであげられず申し訳ない」と発言して夫である熊沢被告の情状酌量を訴えているのも違和感。というか、正直いって嫌悪。この夫婦の思想もだし、そこから見え隠れする、おそらく長期的で日常的なコミュニケーション不全に心が締め付けられる思い。
— ぱやのん (@hickamore) 2019年12月11日
ネットの反応まとめ
情状酌量を与えるべき、減刑すべきとの意見が多かったです。
#引きこもり #元農水次官
本当に、この熊沢元次官だけは何とかならんものか。無差別殺人を防いだかも知れないだけでなく、子供まで殺めることになって、親としてここまで悔しいこともないでしょうに。現行法内で、尊属殺重罰規定違憲判決ばりの大幅な減刑を求めます。https://t.co/6j0uy1HQMJ— CARPE・FIDEM LLC (@CARPEFIDEMLLC) 2019年12月12日
熊沢被告に寛大な減刑をお願い申し上げます。余りにも悲惨です。
— 狸寝入り (@tanuki_nei) 2019年12月11日
農水次官の熊沢さん最後立派やね
まーしゃないわな出来る限り減刑して欲しいわ
不登校も引きこもりも悪やからなぁ😗
そんなんで生きていける環境がある事が良くない
— Michaeluまいけるぅ (@miesuku0325) 2019年6月3日
もし自分だったらどうしただろうか。
この方はお忙しい中でも必死に息子さんと向き合おうとされていたと思う。自分と、自分の愛した奥方をこれ以上傷つけられないようにするにはこれしかなかった。そう考えると胸が苦しくなる。
私も熊沢氏の情状酌量を強く望む。https://t.co/BvSUH3EhYV— カントリー母 (@pyottaro) 2019年12月11日
元農水事務次官、熊沢英昭氏…彼の人となりを知ってる訳じゃないが、この方には情状酌量の余地があり過ぎる気がしてる。殺人事件を起こした人にボクが執行猶予をって願うのはとても少ない事。重い刑を言い渡した者は家庭内暴力の呪いが掛かります様にとも思う。
— ken_sudo (@ken_sudo) 2019年12月12日
殺人罪に問われた元農林水産事務次官熊沢英昭被告
この方を懲役に処すべきではない
さぞや、辛かった事でしょう
悩み、苦しんだ事でしょう
年老いて娘を自殺で亡くし、息子も死んでしまった奥さんを、一人にすべきではない
被告人に懲役に行かせない事で、日本の司法は正義を実現すべき— Mkt (@truetitanium) 2019年12月11日
熊澤英一郎が母親に大切な玩具を壊されない為に勉強を頑張ったってツイートがあったらしいが、このやり方で子供の心を壊した家庭を知っているが親の望む姿とは正反対の方向に走る。娘の場合、クズ男に走り家族を見捨て金だけ無心しクズ男に注ぎ込む。学歴どころではない。
— まめちゃん (@mamemamemamec2) 2019年6月5日
自首した際に、身体チェックをした警察官が心配するくらい全身アザだらけだった元事務次官の被告。40歳過ぎて無職の息子は妻や娘にも家庭内暴力をふるっていて「身の危険を感じる」ほどだった。家庭内暴力は警察が介入(逮捕)できるように法改正してほしい。 #無職 #熊澤英一郎 #家庭内暴力 #DV #ニート
— 🦋 𝓢𝓱𝓪𝓵𝓸𝓶 🦋 (@htcy_stm) 2019年12月11日
池袋で親子を轢き殺した飯塚幸三容疑者は逮捕ではなく書類送検
今回の元農林水産事務次官の熊沢英昭被告は起訴された
同じ上級国民で殺人、片方は二人も殺しているのになぜ扱いが違うのだろう
— カミツキ (@fHtQf4efSztNZfd) 2019年12月11日
私は、熊沢氏を責めることはできないと思う
どんな理由があれ、他の子に被害が及ぶ事態は避けねばならない
日本は危険性があると言うだけでは処罰すらできない
故に、親としては火急的速やかな判断が必要だった俺が同じ立場なら、俺も子殺しをしていただろうね#息子殺し #熊沢英昭
— Drit (@drit_1) 2019年12月11日
情状酌量を願います。
— 森永健太郎(モリケン) (@MorinagaKentaro) 2019年12月11日
エリート家庭のプライドが邪魔をして家庭内の問題を
第三者に相談できなかったのかな。早い段階にそれができてたら違っていたのだろうか。— マアチャン (@hIramari3610) 2019年12月11日
悲しい裁判ですねぇ……
「殺した」と言う結果より「殺さなければ」を選択することの方が何倍も辛かったでしょう……
何日も悩み続け、ときには現実から逃げたくなることもあったでしょう……
ですが、父は現実から逃げることなく、妻やその他の身内を護るための最後の選択をした……
涙が……
— Madao (@Madao52068001) 2019年12月11日
この事件こそ「情状酌量の余地有り」ではないか。
法は守らなければいけないが、必ずしも正義ではない。— ミサイル (@ZnpsPm) 2019年12月11日
無罪とは言わないが刑を軽くすべき。発達障害の子を育てる事は容易な事ではない!
— ぱぱすけ@おニャン子世代♪ (@satomi__g) 2019年12月11日
妹も今回の事件とは無関係に自殺していたのですね。子を持つ親として、本当に辛い事件の1つです。
— Yasu N (@yyqq66) 2019年12月11日
障害者(ここでこの被害者を障害者というのかとかの論争は置いといて)の家庭内暴力、わりと放っておかれるのです!どこに相談しても結局家で片付けろ的な…それは事実です!国が何とかしなければいけない事の1つだと常々感じています。そろそろ国も動いてください!!うちも小さい頃からたらい回し!
— s (@gutibakarino) 2019年12月11日
たらい回しのうえ結局、家に帰りいつもの生活に戻る!の繰り返しです。
精神科で薬を貰い、それも本人次第で飲んだり飲まなかったり。暴れれば警察がきて本人が落ち着けば警察は帰り。その場しのぎしかできず根本は変わらず、家族は途方にくれてる。本当になんとかして!死んでないのは偶然でしかない— s (@gutibakarino) 2019年12月11日
自らがまいた種であるとはいえ確かに同情すべき状況ではありました。裁判結果はどうなるのでしょうか。