これが最新式のビッグマッチだということで、メイウェザー対ローガンポールのボクシングマッチが行われました。
メイウェザーはその地位を築いてから全ての試合で恐らくは大半の視聴者が彼のKO負けを望むという、亀田興毅の超上位互換として君臨してきましたが、このローガンポール戦は久しぶりにメイのKO勝利を望む声も多くあった試合になったかと思います。とはいえ試合は残念ながらかなり消化不良の結果となりました。
ローガンポール vs メイウェザーの
無敗 vs 無勝 対決終了エラーが多発しアメリカでは見れない人が多数いて試合内容だけでなく視聴する環境も最悪だった模様。返金を求める声が多数。#MayweatherPaul
— Sweet Science Boxing Labo: SSBL (@ssbl0) June 7, 2021
私はwowowoで見ていました。
解説の亀海喜寛さんはボクサーとしてのプライドがありますので、メイウェザーは一切焦っていない、試合後にも傷がほとんどないと完勝を印象付けるかのようなコメントしていましたが、個人的にはメイウェザーは途中で倒せないと悟り、「スペシャルマッチを楽しむレジェンド」を演じている風に見えました。
今回の試合の勝ち組は誰になるのでしょう。
・この退屈な試合を見なかった人
・ローガンポール
・メイウェザー
一番成果を得たのはローガンポールであることは間違いないです。大金を得た上に、知名度もさらに上昇、炎上系youtuberとして「無敗のメイウェザーと引き分けた唯一の男」の称号get、と大勝利です。しかもほぼ何も失っていませんからね。
ローガンポールが何かを失うとすれば、過度な逃げ腰の試合、KO負け、ぐらいだったのですが、それなりに勇気を見せダウンすらすることなく最後までリングに立っていました。
この試合を見なかった人も時間を失わずに済みました。この試合のためにwowowを契約した人はやっちまった感がありますが、まあ今月は井上尚弥や中谷正義対ロマチェンコの試合もあるので、リカバリーは可能です。
メイウェザーは一応大金は得ましたが、商品価値は落としてしまった気がします。彼の一番の売りは無敗であること、勝ち続けてきたことなので、いくら戦績に関係のないスペシャルマッチとはいえ、素人相手に引き分けてしまったことは、彼のキャリアや今後のビッグマッチ路線にとっていい影響があるとは思えないです。
引き分けの原因は
判定があればメイウェザーの圧勝ですが、この試合は判定がないという前提での試合なので、判定だったら云々はあまり意味がないです。結果としては引き分けです。
その原因としては
体格差
ローガンポールのクリンチ乱発
ローガンポールが思いのほか頑丈で根性があった
メイウェザーの衰え
あそこまで体格差のある選手にクリンチを乱発されると、ボクシングの技術での対処は、判定に委ねる、アッパーやボディで打開、引き離し際に攻撃、ぐらいですかね。
今回は判定無しなので判定に委ねることはできず、ローガンポールはレスリング経験があるのでクリンチ際の攻防では思ったほどメイウェザーがうまく攻撃に転じることができていませんでした。
クリンチ際では唯一左ボディがかなり有効だったように見えましたが、メイは体力の温存のためなのか、顔面への攻撃に色気を出したのか、試合を決定づけるほど多くは打っていません。
但しローガンポールがこのような戦術でくることは想定の範囲内ですので、やはり倒しきれなかったメイウェザーの方が商品価値を下げてしまったと思います。
弟のジェイクポールはカネロを挑発
you can’t sell PPV’s
I would eat you alive https://t.co/oo4qiufrZS
— Paul Paul (@jakepaul) June 7, 2021
カネロは現在スーパーミドル級で無双中、体重制限を要求したとはいえライトヘビー級でも世界王者になっていたので、さすがにユーチューバーには危険な相手のような気がします。
ただしカネロはメイウェザーと違って真っ当なボクサー相手にビッグマッチを行える状況ですので、これは対戦要求に応じる事はないと踏んだうえでのファッション挑発かもしれません。
ネットの反応
内容的にはメイウェザーの圧勝なんですが、ローガン・ポールは「ダウンを奪われなかった」「フルラウンド戦いきった」という皇治メソッドにより、YouTuber格闘家としてさらに箔をつけた感じです
— ジャン斉藤 (@majan_saitou) June 7, 2021