中島翔哉のカタールリーグ移籍について、日本代表の先輩である長友佑都が言及しました。サッカーファンの間ではしばしば議論されていましたが、現役選手が踏み込んだ発言をするのは初めてじゃないでしょうか。
日本の8番どこでプレーしてるの?ってチームメイトから聞かれるやつ。
人それぞれサッカーをやるための目的は違うけど、もっとハイレベルな場所で中島翔哉のプレーを見たいな。— Yuto Nagatomo | 長友佑都 (@YutoNagatomo5) 2019年3月26日
一見ポジティブですが、平たく言うと「何でお前カタールいったんや」です。ガラタサライのチームメイトから、中島翔哉はどこのクラブに所属しているのか聞かれたそうですが、これは中島翔哉が抜群にうまいからこそですよね。
こんなサッカーが上手い奴は一体どこのクラブでプレーしているのか気になってきいたら「ああカタールか・・」と微妙な空気になったんじゃないでしょうか。
カタールや中国リーグにいる外国人選手の多くは都落ちした選手や、ビッグクラブで一仕事終えた一流選手のある種のセカンドキャリア、そして中島のように実力者の若い選手が移籍する場合は、お金目当てとみられることが多いです。
かつての中島翔哉の発言
実は昔の中島翔哉は他の選手と同じく、いえそれ以上に夢見るサッカー少年でした。
すぐにでもヨーロッパに行きたい
今はJ2にいますが、香川真司選手のおかげで、J2からでもヨーロッパに行くチャンスはあると思っています。
ああいう観客の前で、ああいう激しさの中で毎日プレーしているヨーロッパや南米の選手と、それよりも甘い環境でやっている日本の選手では、年代が下のころは力が拮抗していても、これから先、どんどん離されていくんじゃないかと。そういう危機感をすごく感じました。
19歳の頃の中島翔哉はこんな感じでトップリーグでプレーする事に意義を見出していました。
更に他にも、
「メッシもバロンドールも通過点、その先に自分の理想とするパーフェクトな選手像がある」
「僕にボールをくれれば点を取れるし、勝てる」
「人生を変えるため、まずは今大会のベストプレーヤーになりたいです」
「僕にボールが入ればチャンスになる。これは事実。もっと自分にボールを入れてほしい」
「バルセロナに行きたい」
「小学生の時から世界NO.1になってメッシと一緒にプレイしたいと思っていた」
「平均的になりたくない。スペシャルな存在になりたい。1、2点じゃ満足できない。10点くらい取らないと。そのためには毎試合10本シュート打たないといけない」
「現時点でリオ五輪どうこうよりもA代表に入ることしか頭にない」
「今年ブラジルW杯がある。選手なので当然意識しています」
このような本田圭佑も真っ青のビッグマウスっぷりもあったりしたようです。
このような理想を追い求めるアスリートがなぜお金第一のリアリストになってしまったのか。
考えられる理由としては
・ロシアワールドカップでの落選
・嫁、子供が大切
・母子家庭だったため苦労をかけた母親に親孝行したい
・ポルトガルでプレーして現実が見えた
・年齢的なこと
これらの理由かなと思います。彼一人だったら理想を追い求めていたのかもしれませんが、才能ある人間は時として親族など親しい人間の人生も背負わなければいけません。アジアカップの頃には
このようにCLやバロンドールなどの発言は影を潜めてしまいました。
サッカーファンの反応
良い指導者と出会えたようだし、カタールで大きく成長すると思う。欧州はそれからでもいいんじゃないかな
— ぐりん (@PresentForMe) 2019年3月26日
皆、思っていて言えなかったこと!
さすがです!— 新九郎は早雲に (@YoshitsuneKuro) 2019年3月26日
ほとんどの日本人が思ってそう
もっと
本人に言ってあげて!笑— ひろ/おシュウマイ山みのる (@hiro_Reysol) 2019年3月26日
よくぞ言ってくれました!
中島にはもっと相応しい場所でサッカーしてほしいです!— まさたろう@金原郁也 (@masatarou23) 2019年3月26日
共感してしまいますね
このまま攻撃的で荒々しい先には限界が見えてしまう気がしちゃいそうで
本来なら質の高いプレーを目指して欲しいところですが
日本代表の未来より本人の意思が何よりですからね
難しいところです
— Shinn (@77TacoPeteSam77) 2019年3月26日
低いでしょう。。
— さき (@CBA8Ltg4UC40n7C) 2019年3月26日
その低いカタールに負けた日本
カタール代表のほとんどは国内でプレーしてますよ— やな (@gambatepei) 2019年3月26日
なんでカタール?ってなりますよねあのプレイをみれば誰でも。
— 9月の朝(ぴろぽん) (@9_boban) 2019年3月26日
急激に変化が見られるのはやっぱりのびのびそして自由にやれてるからだと思います。
日本でももちろんうまかったけどましたのは間違いなくメンタル面だと思います。— ゆーた (@1F7NJq7dWLMB7eH) 2019年3月26日
中島選手がハイレベルなところに行くのはいいけど、日本人って大概ビッグクラブ行っても出場機会少なくなるからそうなるのは嫌だな
— kou”CR7”@ウイイレアプリ (@abcdefghijk0213) 2019年3月26日
ムバッペが350億でレアル移籍する説出ててもしそれが現実になったら空いたスペースに中島翔哉が入ってほしいと言う気持ち!!!!!
— 🤪YO$HIDA_YUKI🤪 (@_YOSHIDA0524) 2019年3月26日
僕も観たいです😅
PSG様、どうかうちの翔哉を宜しくお願いたします😭— 地味~平時 (@jimihen44) 2019年3月26日
移籍金40億円のデメリット
今の中島翔哉の移籍金は40億円と言われています。(年俸は手取りで4億円の4年半の契約年数)
市場価格が高いのはいいことなのですが、この移籍金と年俸は中堅クラブが手を出せなくなることを意味します。アル・ドゥハイルSCは違約金も設定してくるでしょう。
ここ最近の中島翔哉のプレーぶりを見ると、間違いなくスペインリーグやドイツ、イタリアの4大リーグの中堅クラブなら通用してくれると思いますが、それも全て絵に描いた餅です。このレベルの移籍金だと手を出せるクラブはかなり限定されます。
オーナーが同じ人物であるPSG移籍を期待する声もありますが、PSGのメンバーは半端じゃないです。私も期待はしていますが、奇跡的に移籍するにしても控え前提になるでしょう。
そういった諸々の事情を考慮すると、全盛期の間はカタールリーグに幽閉される可能性が最も高いと思います。とはいえ本人も納得済みの移籍のようですし、仮にカタールに留まったとしても、代表で輝いてくれればそれはそれで一つの在り方なのかもしれません。
まとめ
中島を認め期待しているからこそ、ビッグクラブへの移籍を求める声がほとんどでした。長友佑都も同じ気持ちなんだと思います。長友佑都はインテルというビッグクラブにいたからこそ言えることだと思います。
(インテルは今でこそ落ちぶれましたが、長友が移籍した当初はまだビッグクラブでした)
とはいえ所詮他人事でもあるんですけどね。
理想を追い求めて散ったところで誰も助けてはくれないわけで、特にロシアワールドカップで落選してシビアな現実に直面した中島はピッチ上でのファンタジスタぶりとは裏腹にリアリストになっているような気がします。
私みたいな凡人が中島のような天才に勝手に夢をのっけるのはよくある話ですが、本人にしたら知ったことではありません。とはいえファンが夢を託せる選手というのはそう多くはないので、勝手ながら夢を見せてもらいたいのが大衆というものです。
ボリビア戦の記事で触れた通り、ビッグクラブ移籍はない話じゃないと思います。密かに期待しています。