ラグビーワールドカップで、日本代表が世界ランク2位(w杯開催時点では1位)のアイルランドを破る大金星で、日本におけるラグビー人気の後押しに成功しました。視聴率はなんと平均で22.4%というかなりの数字です。選手と同じぐらい関係者は喜んでいることでしょう。
ただしテレビの「世界3大スポーツ」という煽り文句の根拠になっている、ラグビーw杯視聴者数などの実態はかなり怪しいです。ラグビー人気の嘘と真実ということでいくつか考えてみます。
日本―アイルランド戦は視聴率22・4%。ロシア戦からアップ#rugbyjp #RWC2019 https://t.co/T7m0MwguQO
— スポニチラグビー2019 (@sponichi_r) 2019年9月29日
ロシア戦でも18%以上の視聴率でした。私もロシア戦とアイルランド戦どちらもフルで観戦し感動しました。いい試合をしてくれた日本代表選手達には感謝しています。
世界での視聴者数の嘘
サッカーワールドカップやオリンピックと同等の40億人以上が視聴している世界3大スポーツと日本テレビが謳っていました。日本テレビはNHKとともにラグビーw杯の放映権を取得しているテレビ局です。
この40億人というのはラグビーだけが累計視聴者数、サッカーと五輪が本来の視聴者数なので完全に大嘘です。(ツイッターなどでも指摘している方がいました。
@ZIP_TV
ZIP !のラグビーW杯特集(16日放送)
サッカーW杯と五輪は1大会の個人視聴者数
ラグビーW杯の40億人以上は1大会の“累計”視聴者数(1大会の個人視聴者数は約10億人)
全く違う基準の数字を比較し、「すごすぎる影響力」とは?#ZIP pic.twitter.com/BLZeQuPTGE— ARANCIO NERO (@ARANCIO_NERO) 2019年9月17日
ちなみにサッカーW杯の1大会の累計視聴者数は260億人以上
(画像は2018年6月11日放送のひるおび!) pic.twitter.com/gHQfUIVwoQ— ARANCIO NERO (@ARANCIO_NERO) 2019年9月17日
サッカーの場合累計だと260億人に及ぶそうです。ラグビー選手達には何の落ち度もないですが、日本のメディアはいい加減情弱を騙すような行為をやめて頂きたいですね。選手達の頑張りに水を差しかねないです。
そういえばAbematvも亀田戦で同じことをしていました。実態としては世界でもサッカー>>五輪>>>>>>ラグビーぐらいの差があるので、3大スポーツと銘打つのはちょっと無理があると感じました。
視聴率ランキング
各種視聴率ランキングを紹介します。
まず平成。
平成の視聴率ランキング
ほぼサッカーが独占。
サッカーは世界一、日本一のスポーツ pic.twitter.com/SMEsMDgVvh
— Madridista (@cr770204) 2019年5月1日
スポーツではサッカーが独占していました。
続いて2018年の視聴率ランキング
1 48.7% サッカー 2018FIFA ワールドカップ 日本×コロンビア NHK
2 44.2% サッカー 2018FIFAワールドカップ 日本×ポーランド フジテレビ
3 33.9% フィギュア 平昌オリンピック・フィギュアスケート男子フリー NHK
4 30.9% サッカー 2018FIFAワールドカップ 日本×セネガル 日本テレビ
5 30.8% サッカー 2018FIFAワールドカップ 日本×ベルギー NHK
21世紀のスポーツ視聴率ランキング
1 66.1% FIFAワールドカップ日本×ロシア 2002年6月9日
2 65.6% FIFAワールドカップ決勝ドイツ×ブラジル 2002年6月30日
3 58.8% FIFAワールドカップ日本×ベルギー 2002年6月4日
4 57.3% FIFAワールドカップ日本×パラグアイ 2010年6月29日
5 52.7% FIFAワールドカップ日本×クロアチア 2006年6月18日
6 50.2% FIFAワールドカップ決勝ドイツ×ブラジル 2002年6月30日
7 49.0% FIFAワールドカップ日本×オーストラリア 2006年6月12日
8 48.7% FIFAワールドカップ日本×コロンビア 2018年6月19日
やはりサッカーが圧倒的な人気でした。とはいえそんなサッカーも徐々に50%越えなどのアホみたいな数字は取れなくなっています。国民の関心も分散しているのでもうそんな時代ではないのかもしれません。
野球はWBCなら20%越えが期待できます(日本シリーズでも稀に可能)。野球の欠点は日本代表が絡まないと極端に数字が落ちる点でしょうか。WBC決勝のアメリカ対キューバなどは2%とコンテンツとして機能していませんでした。
サッカーとラグビーは外国同士の対戦もそれなりに盛り上がります。野球の強いところは興行性の高さですかね。1シーズン160試合できるのは収益においてかなり有利です。実際にMLBなどはずっと優良黒字運営を続けています。
視聴者層
野球は高齢者に人気のようです。
この記事内の表だと野球は無職に人気のようだ🙂
ラグビーW杯中継は新たな大金脈!?~日本代表以外の試合も見られる時代へ~(鈴木祐司) - Y!ニュース https://t.co/UX1wTdOVef pic.twitter.com/fb6FEL6ogw
— 卜ナーカイ (@tonakai45) 2019年9月24日
将来的に野球人気がどうなるのか不安です。
ネットの反応
ラグビーのバカ騒ぎ見てると野球ってほんと人気ないよなっておもう
ラグビーとか普段ほぼだれも見てない(リーグ戦とか?)はずなのにくっそ盛り上がるけど野球は全然盛り上がんないもんな、まあつまらんスポーツだとは思うが
バカ騒ぎする人少ない方がいいので構わないけど
— 西九条カレン (@hirokunsana) 2019年9月29日
ラグビーは野球より一丸感が強いからね
あと何故か世界ランク2位のアイルランドに勝ったのもある
— †煌鴉† (@cool_koua) 2019年9月29日
ラグビーをTVで見てますが、これサッカーや野球よりも面白いのでは?メディアの持ち上げ方次第次第では人気継続できるのでは?
— かさい (@sinobanai) 2019年9月29日
ラグビーW杯の視聴率が凄く高いらしいが、理由のひとつは「放送に変なアイドルやジャニタレが絡んでおらず、実況、解説、レポーターにラグビーのガチ専門家を揃えて、変に『絆』『約束』系の感動話をでっち上げていないこと」だと思う。スポーツはやはり事実を丁寧に報じるのが一番感動を伝えられる。
— たくろふ (@takutsubu) 2019年9月28日
ラグビーW杯の「日本×アイルランド」視聴率20%を超えてきたけど、それでもやっぱりサッカーW杯の日本代表の視聴率と比べると「サッカー人気」は高いのである。
— きみすたすとりーと@堕天使の秋 (@sazankuwata) 2019年9月29日
ラグビーもバレーも地上波で放映があるからかなり見る人多いけど最近の野球中継は視聴率低下で優勝決定戦さえもBS放送だったから優勝をもっと色んな人と分かち合いたいな
— み (@Lovevenus05) 2019年9月29日
野球が新聞で成り立ったのは知っているし、朝日はそこに漏れて高校野球の主催になったのも知ってるが、そこらがあまりラグビーやりたがらないのは野球人気が取られるという危惧によるものという憶測を聞いて一理あると感じた。
今の日本に蔓延る権力って良くしようではなく足引っ張ろう傾向だからな…— 世界平和 (@tak_ada_ha) 2019年9月28日
ちなみに米国で人気スポーツといえば、アメリカン・フットボール、野球、バスケットボール、アイスホッケー。サッカー不毛の地と言われてきた米国で、ラグビーは、知名度は今ひとつで、サッカーと比べてもよりマイナースポーツでしかないという印象。
— Masahiro Miura (@MasahiroMiura) 2019年9月28日
ラグビーは日本では昭和の時代から既に、さかんなスポーツのはずなのに、野球やサッカーと比べて国民の関心が低かったような気がする。そんなラグビーが、日本代表が国際試合で活躍するようになると、国民の関心が高まって、にわかですら盛り上がるのだから、スポーツ人気には国際的活躍は必要不可欠。
— まつのすけ⊿快速坂道ライナー (@exngky289) 2019年9月28日
サッカー、バスケ、今回のラグビーもしかり、卓球も昔のような地味なイメージは払拭されています。その中で野球の競技人口が減っている現状で何か対策をしているのでしょうか?今のプロ野球人気にあぐらをかき、対策を怠るとあっという間に他の競技に飲み込まれてしまうのではないでしょうか?
— 坦々@山崎 (@tantanman1415) 2019年9月28日
ノーサイドにしても、テレビ局が野球こそ国内人気№1だと考えるなら野球少年らが主人公の息子をいじめる設定にするんだろうけど分かるんだよね、ラグビー人気が高まると何に被害が及ぶのか。だからそれを避けるべくサッカーに照準を当て、報道媒体でネガティブ報道を始める。全て計画通りなんだろう🤨
— ✨マダオサンブレ⚡️ (@madaoTHBL) 2019年9月28日
浜松のソラモ。何故ラグビーのファンゾーンで物産店の露店をやる?日本戦以外の試合もスクリーン中継とイベントを催してほしい。そうすればラグビー人気が根付くんじゃないのかな。俺はラグビーW杯でサッカーや野球よりラグビーが楽しく思えた。
— X (@X10755951) 2019年9月29日
『ラグビーは紳士がやる野蛮なスポーツ、サッカーは野蛮人がやる紳士的なスポーツ』ってやつな。未だにその名残はあって、ラグビーは私立校もしくは公立でも品のいいエリアの学校で行われてる事が多いし、サッカーは庶民的なエリアでより人気のあるスポーツというざっくりした区分けはあると思う。
— ベッド紳士🕷🏴🇬🇧 (@Bed_gentleman) 2019年9月22日
ラグビー人気の今後
ラグビー人気はサッカーには及ばないとはいえ、野球人気を凌ぐポテンシャルがあるようです。現在はまだ予選グループですので決勝トーナメントで上手く勝ち進めれば40%近くの視聴率が期待できるかもしれません。
問題はこの人気を継続できるか否かですかね。2015年もちょっとしたラグビーブームが起きましたが一過性のものでした。野球のように税制優遇やメディアによる優先報道の後押しがないので自力でどうにかしなければいけません。
そのためには何としてもワールドカップでそれなりの結果を残したいところです。個人的には決勝トーナメント準決勝進出を期待しています。カーリング等と同じように4年に一度だけ盛り上がるのか、サッカーや野球のように日本のメジャースポーツとなるのか、多くを背負ったラグビー日本代表を応援しています。