今大会屈指の好ゲームとなったB組スペイン対ポルトガルの1戦。グループリーグのベストゲーム候補と言えるぐらい素晴らしい試合内容と展開でした。
中でもクリスティアーノロナウドはハットトリックとさすがの活躍でした。個人的にはジエゴコスタの1点目が一番難易度の高いゴールだと思いましたが、一人でハットトリックしたロナウドがMOMに相応しいと思います。
そこに異論はありません。
ただそれはそれとして、シミュレーションやダイブは別問題として考えなくてはいけません。PKとフリーキックを得たファウルについて簡単に検証してみたいと思います。
動画検証
まずは1点目、PKとなったファウル
🇵🇹#ポルトガル 3‐3 🇪🇸#スペイン
深夜に大興奮!#ロナウド、ハットトリックなどスーパーゴール連発
ハイライト動画を配信中!#FIFAワールドカップ も #TVer で!https://t.co/Eof1KDPUS5 pic.twitter.com/7CuYHjAyyN— TVer 2018 FIFA ワールドカップ (@tver_fwc) 2018年6月15日
こちらの動画序盤で確認できます。
こんな感じ。
別角度から
足が引っかかってはいます。ですので完全なダイブではありませんし、完全にもらいに行っているファウルとはいえ、これはロナウドがうまいのかなという感じもします。
ただPKに値するかどうかというと賛否あると思います。
結局は審判の裁量となってしまうわけですが、DFの進路にロナウドが侵入してきたとともとれますし、全く接触してはいけないというルールもありません。10回このプレイがあったらPKとなるのは3.4回程度のレベルじゃないでしょうか。
これがPA外であれば、ファウルで問題ないんですが、PA内ですので、審判はもう少し慎重になるべき場面でもあります。
ジエゴコスタで相殺
このPKは審判にも迷いがあったんでしょう、その後ジエゴコスタの同点ゴールの際、明らかにファウルとおぼしき接触をスルーしていました。
このようにサッカーでは、最初の裁定をその後の判断基準としたり、あるいは相殺してお互いのチームに同じだけ得をするように調整を行うケースが非常に多いです。(野球でいうならストライクゾーンの判断みたいなもんですね。)
これは選手にとっても同じで、「あ、この主審ファウルとるタイプだな」と判断すると、積極的に転んでいってファウルを貰いにいったりする傾向になるわけです。
ですので、主審がしっかりゲームをコントロールしないと、皆がすぐに転んだり「ゲームが壊れる」という良く見る状況になってしまうので、特に最初のPKなどは間違いのないよう慎重に判断する必要があります。
ロナウドの1点目に関しては、積極的に転びにいっており決して褒められたプレーではない事は確かです。ただ結局この場面でもVARは機能していませんでしたし、完全に公平に裁くことは今のシステムでやる限り不可能です。
とりあえず完璧な仕事とは言えなかったので、今回の主審が決勝で笛を吹く事はないんじゃないでしょうか。
ロナウドは全然怪我しない
すぐ転ぶロナウドやメッシ、ネイマールですが、彼らは本当に怪我をしません。
ダイブは褒められた行為ではないんですが、毎回律儀に踏ん張っていると、とても体がもたないというのも事実で、攻撃の選手を踏ん張らせたいのであれば、ルールをより明確にする必要があります。
サッカーは世界一の競技なんですが、その割にルールが杜撰すぎます。この点はアメスポを見習うべきです。
今の曖昧なルールでやる限り、正直者はバカを見るので、ずる賢い選手が積極的に転びに行く構図は変わらないと思います。
3点目は完全にシミュレーション
1点目はPKでオッケーですが、3点目となったFK前のプレー
2分18秒前後
これは私は完全にシミュレーションだと思います。ピケも試合後不満を述べていました(まあバルサのお前が言うなって感じですが)
足はかかっていませんし、プッシングと言うことなのかもしれませんが、あまりに軽い接触すぎます。その後のゴールが凄すぎてオールオッケーみたいになってますけど、これは主審のミスとして扱う必要があります。
ダイブ気味に取ったクリスティアーノ・ロナウドのPK。相手はレアルの同僚ナチョ。
流石にロナウドも気まずいんだろうなって思ってたらこの顔。 pic.twitter.com/ueiZO6uX41— 牛股権左衛門 (@gonza3) 2018年6月15日
PKをゲットしたときのロナウドの表情。こういう図太さは大切です。
グループリーグなのでセーフ
いろいろ不満を述べましたが、結果引き分けですし決勝トーナメントではないので、そこまで騒ぐほどのことでもありません。
恐らく仲良くGL突破してくれるでしょうし、思いのほかスペインが強くて決勝トーナメントに向けて期待が持てました。
この大一番にヴィッセル神戸の文字が。
スタミナこそ衰えましたが、十分中心選手としてイニエスタは輝いてくれました。これは来シーズンのJリーグも楽しみです。
今回の試合で1番ショックを受けたのはイランじゃないですかね。現状1位ですが、スペインポルトガルが引き分けだったので、モロッコにがんばってもらういか、自分たちでスペインかポルトガルに勝つ必要が出てきました。
このようにワールドカップは相手国の結果も運として大きく影響してくるので、H組は日本にとって幸運な展開となるよう祈っております。