サニブラウン選手が全米学生選手権で、桐生祥秀選手に続く日本人二人目の陸上100m9秒台を記録。
世界記録保持者のウサインボルトが、初めて9秒台を出したのは21歳の時だったので、現在20歳のサニブラウンは同年齢時のボルトを今のところ上回っています。ここから先の成長次第とはいえ、日本人のファンは相当な期待感を抱いているでしょう。
↑ 全米学生選手権の動画。
さすが陸上強豪国アメリカ、年上の選手がいるというのもあるんでしょうが、日本なら圧勝のタイムのはずが2位と割と接戦での1位でした。
しかしこの世代では間違いなくトップクラスの有望株といっていいでしょう。2015年の世界ユース選手権で100mと200mの2冠を達成してから、今のところは順調に成長しています。ライバル選手達も妥当サニブラウンを一つのモチベーションにしているでしょう。
では陸上100mの日本人の歴代記録や、これからのサニブラウン選手について考えてみます。
日本人の歴代100mランキング
日本人の歴代100メートルタイムは以下
サニブラウン選手
100mで9秒99(1.8)!!!日本歴代2位!
日本人史上二人目の9秒台!東京五輪標準突破!
●男子100m日本歴代5傑
9秒98 桐生祥秀
9秒99 サニブラウン・アブデル・ハキーム
10秒00 伊東浩司
10秒00 山縣亮太
10秒02 朝原宣治— 月刊陸上競技 (@Getsuriku) 2019年5月12日
伊東浩司さんや朝原宣治さん、現役では山縣亮太選手が上位に顔を連ねています。あとは若手の多田修平選手も歴代7位のタイムを出しています。
サニブラウンの年齢を考えると、9秒8台までいく可能性は高いと思いますが、順調な成長が約束されているわけではありません。
例えば多田修平と同じく、日本人歴代7位の記録を持つ江里口匡史さんは、21歳の頃に出したその記録がキャリア自己ベストになってしまいました。彼の場合は怪我の不運もありましたが、アスリートの成長曲線は誰にも予測できないので、こればかりはサニブラウンの健闘を祈るしかありません。
桐生祥秀や山県亮太との違い
【サニブラウン、ストライド武器に躍進 東京の星、9秒台は通過点】
ガーナ人の父と元陸上選手で日本人の母を持ち、体格に恵まれたサニブラウン。225センチを超えることもある日本人離れしたストライドの長さが特長で、桐生祥秀や山県亮太よりも3、4歩少ない44歩…(続き)⇒https://t.co/yco7Lendzn pic.twitter.com/ockQQ7fF1q
— 時事ドットコム(時事通信ニュース) (@jijicom) 2019年5月12日
ストライドの大きさが全然違うようです。
身長は桐生祥秀選手が176cm、山県亮太選手が177cmに対して、サニブラウン選手が188cmなのでこのストライドの大きさは一つの武器になりそうです。
ただ100mはボルトこそ大柄ですが、タイソンゲイやネスタ・カーターやモーリスグリーンなど、身長は桐生達と大差ないトップ選手も多いので、桐生祥秀や山県亮太にも彼らなりの走りで頑張って欲しいところです。
幻の歴代1位
サニブラウンと桐生祥秀より速い日本人も自称ですが過去にいました。
サニブラウンが日本人2人目の100m9秒台…?日本人の「10秒の壁」破りは桐生祥秀と小嶋真子で既に2人いるはずだが…? pic.twitter.com/C8hcalTLp2
— うちゅ (@hinaeve) 2019年5月12日
小嶋真子さん。100メートルのタイムを聞かれて、中学生の頃7秒台、高校で8秒台とお答えしていたそうです。これは50メートルと勘違いしていたんでしょうね。
為末大らも喜び
サニブラウン9秒台に対する反応です。
いよいよきたな
サニブラウンが9秒99(共同通信) - Yahoo!ニュース https://t.co/mbfMuG7L4q @YahooNewsTopics— Dai Tamesue (為末大) (@daijapan) 2019年5月12日
来年の日本選手権の男子100㍍は熾烈を極めるでしょうね
— 秋野直重 (@gorx781539) 2019年5月12日
いづれは「9秒」と思っていたが、もう出してくれた。すごい事だ。もっと伸びる要素が大きいだけに期待大。ガトリン氏の言う事は「日本のマスコミ」に対しての忠告と思える内容。温かく見守ろう!>サニブラウン「誤差」ボルト超え“初9秒台”も平然 https://t.co/L2nWmkXJqn @YahooNewsTopics
— 片桐秀光 (@hidegirigiri) 2019年5月12日
本人の才能か、アメリカのスポーツ教育が凄いのか?
双方が凄いのか…意見を見てると色々な立場の方が居て面白いな— tamamizuki・玉水木 (@_tamamizuki) 2019年5月12日
両方だと思います。
ケンブリッジ選手も高校卒業後アメリカの大学に入ってたら、9秒台に入ってたかもしれません。
アメリカは指導力もそうですが、何より切磋琢磨ができる。大学選手権でさえ地区予選から10秒前半の争いですからね。— エパメイノンダス (@6MsVeP00DSNOyP0) 2019年5月12日
これでリレーミスの話題が霞んでくれるのを強く期待!
— セロー (@serowserow) 2019年5月12日
これでリレーミスの話題が霞んでくれるのを強く期待!
— セロー (@serowserow) 2019年5月12日
高校生の頃しか知らないから少年のイメージだったけど大人の顔になってる。ステキ
— 小春日和 (@nature117) 2019年5月12日
競馬の話かと思ったら違った。
— 【理都☆star】(私式アカウント) (@rito_star) 2019年5月12日
追い風じゃないよね。
— puraro9 (@feniks_jig) 2019年5月11日
追い風2.0mまでは実質0m
— 神楽ひかる🌓姫宮桃李ちゃまの漢 (@nm__7_0x0) 2019年5月12日
いつか来ると思ってた
だって同じ歳のボルトの記録より速いタイム出してたしね
オリンピックが楽しみ— Beruku (@Ninberu) 2019年5月11日
まず、サニさんの大腿四頭筋が群を抜いている。
— T.wataru (@jigentoyuyake) 2019年5月12日
追い風は必須
100メートルの日本人歴代記録と、あとは世界記録の10傑もそうですが、ほぼ全てが追い風による後押しもあっての好タイムとなっています。今回のサニブラウン選手も、追い風1.8メートルとかなりの好条件です。
(ちなみに追い風が風速2.0メートル/秒を超えると参考記録になります)
なので公式記録となるぎりぎりの条件ではありましたが、運を味方にするのも大切なことなので、今回の9秒台は日本陸上界の歴史に刻まれる記録でしょう。
(桐生選手が9秒台を出した時は追い風1.9メートルです)
東京オリンピックまで成長する時間は十分残されているので、日本人初の100メートルの表彰台を期待しましょう。