ボクシングWBCヘビー級タイトルマッチにてデオンテイワイルダーvsタイソンフューリーが行われ、7RにTKOでフューリーが勝利、43戦無敗1引き分け41KOだったワイルダーに初黒星を付けました。
1戦目は引き分けで今回は2戦目になります。アメリカやイギリスではppv、日本ではwowowで放送されたこの試合のファイトマネー、西岡利晃と村田諒太らの解説など紹介します。
7ラウンド
ワイルダーロープに詰まる。
フューリーの連打を浴びたところでレフェリーストップ。
ワイルダーは11度目の防衛失敗。
フューリーが王座返り咲き。 pic.twitter.com/LeujvhyIdu— 支配にゃん (@beastcalldesune) 2020年2月23日
フューリーの圧勝でした。両者万全ならばフューリーの方が上だとは思っていましたが、ここまで差があるとは驚きです。
↑ wowowの予想に応募しておきました。フューリー勝利予想ですので、何か当たったら後日発表します。
私の素人採点でも、スタジオの専門家の採点でも7Rまでフルマークでフューリーが上回っていました。フューリーが体重を増やしてこの試合120キロほどあったようです。
前回の試合は2度のダウンがあったものの、優勢に試合を進めながら、フューリー側にとってや不服であろう引き分けに終わったので、ワイルダーのホームでもあるアメリカでの試合ではダウンを取って倒すプランがあったのかもしれません。序盤からかなり積極的でした。
ファイトマネーは40億円
ジョー小泉曰く、会場への集客収益だけで40億円ちかくのファイトマネーが見込めるとのこと。
フューリー、衝撃の7回TKOで王座奪取 “世紀の再戦”で43戦無敗ワイルダーに圧勝
米メディアによると、互いに負けても2800万ドル(約31億円)のファイトマネーが最低保証とされたメガマッチ。栄冠を手にしたのはフューリーだった https://t.co/4VRueEoA2s
— PANDA (@blackpandamma) 2020年2月23日
31億円保障で、そこからppvの売り上げに応じてインセンティブボーナスですかね。ワイルダーもフューリーも1戦目は4億円前後だったので約10倍になっています。
ワイルダーvsフューリー 「ファイトマネー」
WBC世界ヘビー級タイトル戦興行のファイトマネー
王者ディオンテイ・ワイルダーは、400万ドル(約4億5380万円)
挑戦者の元統一王者タイソン・フューリーは、300万ドル(約3億4040万円)
両選手共に興行収益から100万ドル(約1億1350万円)がプラスされる pic.twitter.com/wmIOe3QGQc— pacman (@pacman2368) 2018年12月1日
2人ともファイトマネー的には不遇の時期が長かったので、今の稼げる状況はファンとしては喜ばしいです。
ラウンド毎の採点 西岡利晃と村田諒太の解説
1R
10:9 フューリー
最初にヒットさせたのはワイルダー。しかしその後はフューリーが数発の有効打ヒット。1R終了後には両手を掲げて会場にアピールするフューリー。解説の西岡と村田も1Rはフューリーを支持。
ガードをしないで、ボディワークでワイルダーの強打をかわしてディフェンスするフューリー。エンターテイメントとしても素晴らしい緊張感でした。
2R
10:9 フューリー
入場の時のコスチュームで使用していた電飾によって目が万全ではないのではと西岡が言及。西岡は更に距離を詰められている今の展開だとワイルダーの右はそこまで怖くないとも。村田は距離が近くなっているのでワイルダーの右が当たりそうと西岡とは逆の見解。
3R
10:8 フューリー
耳の後ろ気味にヒットしダウン。完全に効かされる。ワイルダーは何かしらの反則だとアピールしていたが認められず(後頭部の反則アピですかね)。大振りに見えて左のフリッカージャブを当てた後のコンビネーションパンチでした。
4R
10:9 フューリー
カウンターのジャブまでかわすフューリー。このラウンドに追加ダメージを与えていなかったことが後に響かなければいいがとジョー小泉。フューリーは詰めの部分でバタついたのがやや目につきました(それ以外は完璧)。
あとはクリンチ際の攻防スキルでかなり差があることを露呈していました。フューリーはクリンチワークうますぎです。
5R
9:8 フューリー(再びダウンを奪いますが1点減点)
フューリーは一発あててもクリンチで深追いしません。これは作戦ですかね。ワイルダーはフューリーのクリンチに対応できていません。総合格闘技の試合ですがバンダレイシウバの首相撲に対応できなかったランペイジを思い出しました。
6R
10:9 フューリー。
10:8に近い、ちょっと危険だとワイルダーを心配する村田。ワイルダーは耳から血が出ていました。
7R
最後はコーナーでラッシュしたところで、セコンドがタオル投入しレフリーがストップ。最初はレフリーの判断と思ったワイルダーが抗議していましたが、セコンドのタオルと分かるとセコンドにやや不満そうな表情。
とはいえ解説陣も言っていた通り妥当なストップでした。ほぼ動けておらずヘビー級で一方的に打たれる展開は止められても仕方がないです。最後まで一発で何か起きるかもと思わせるワイルダーによって緊張感が最後まで保たれました。近年稀にみるヘビー級のビッグマッチでの素晴らしい試合でした。
試合後のインタビュー
ワイルダー
今日は一番強い男が勝った。言い訳をするつもりはない。もっと強くなって戻ってくる。これで盛り上がる。このイベントを支えてくれたみんなに感謝します。
セコンドのストップにやや不満そうでしたが、試合後のテンションで相手を称えていたので立派だと思います。
↑ レーザーポイントを当てられていたというファンの指摘も。ワイルダーは今の所言及していません。※負けた理由はワイルダー曰く、入場時のコスチュームが重くて足にきてしまったからとのこと。バカバカしい言い訳ですが、選択権を持つ再戦にも乗り気のようなので、この心意気は買いたいです。
フューリー
神に、キリストに感謝。おかげで栄光を掴むことができた。ハートの強さを見せてくれた。彼は正々堂々と戦ってくれた。しかしキングが戻ってきました。素晴らしビッグマッチだったでしょ。ボブアラムありがとう。そしてイギリスの皆さん、ありがとう。じゃあ歌を歌おう。ここでいつものフューリーリサイタル。巨乳の嫁さんもリングに上げてご満悦でした。ボクシングには及ばないですが、歌唱力もなかなかです。
総評 フューリーvsジョシュアは
素晴らしい試合でした。
フューリーはやはり万全のコンディションならば史上最強クラスのパフォーマンスを発揮できます。あのサイズであそこまで軽やかに動けるボクサーは過去にいませんでした。ボクシングスキルも高い上に村田諒太も言っていたように頭も良いので、リマッチにも強そうです。
今日体重を増やしてきたのは圧力で相手を後退させて、右のパンチを封じる作戦ですかね(それ以外にも深追いせずクリンチを多用したり、ワイルダーの右対策がいくつか垣間見えました)。
作戦は見事にハマり完勝です。あと数試合で引退を宣言しているようですが、今回の試合は、敗者にダイレクトリマッチの選択権がある契約になっていたようなので、ワイルダーが望めば三度同じカードとなります。
ただし完全に勝敗決した感があるので、ボクシングファン的には先にジョシュアとの試合の方が望まれるかもしれません。フューリーは所謂メンヘラ的な気質があったので波が激しかったのですが改善されたんですかね。1戦目では万全ならばフューリーの方が強いと予想していましたが、ここへきて心技体揃ってきました。
あと数戦で引退宣言は残念ですが、強さの割に不遇だったボクシング人生が報われてきてうれしいです。いまのコンディションならば史上最強と言ってもいいんじゃないですかね。次の試合が楽しみです。