製薬会社エーザイの治験に参加した男性が副作用により亡くなった可能性があると報道がありました。男性は20代の健康な男性で、てんかん発作を抑える新薬を飲んだ後に、幻聴や幻視を訴えた翌日に電柱にのぼり飛び降りて死亡したそうです。
てんかん新薬の副作用と確定したわけではありませんが、厚生労働省はその可能性は否定できないとコメントを出しています。
【治験薬を飲み転落死 副作用か】https://t.co/Gor9Kdkvbx
厚労省は、エーザイの治験に参加した健康な男性がてんかん発作を抑える治験薬をのんだ後に死亡したのは、薬の副作用による可能性が否定できないとの調査結果を発表した。男性には1日1回、計10日間薬を投与。
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) 2019年11月29日
死亡した男性は6月に10日間に渡って治験薬を1日1回飲んでいたそうです。治験中から吐き気や眠気という異常を訴え、退院日に再び来院幻聴などを訴え、その翌日に自殺してしまったと報道されています。
なお男性は神経疾患はなく、治験前は至って健康な状態だったそうです。(後述するようにフェーズ1での新薬実験でした)
治験の報酬
ピンキリですが2週間で20万円程度の相場となっているようです。
治験中
本日の夕食です。
2週間の治験が明日で終わる。
勉強や仕事をやりながらだとあっという間に感じる。仕事しながら報酬20万円は嬉しすぎ😊 pic.twitter.com/afByL2YwDS
— makoto@メルカリ (@makoto_otera) 2019年11月27日
水虫の治験参加者募集中。報酬は治療費とクスリ代プラス「負担軽減」費。残念ながらおれは水虫持ってない。 pic.twitter.com/KwOUIM8OhZ
— MAE (@CHE_M26_7) 2018年9月14日
製薬会社もマウスなどで実験を行った上で治験を開始するので、通常はその場限りの体調不良などで万事終了しますが、今回のように取り返しのつかない事故が起きる場合もあります。
といってもそのリスクも込みでの高額報酬で事前に了承もしているはずなので、賠償を求めるのは難しいでしょう。(補償に関しては対象となるはずです)
治験のフェーズ
3つの段階を経て市販、処方されることになります。
治験というと、健康な人しか参加できないと思われがちですが、実は持病のある方でも参加できる治験があります😃『フェーズ2』以降の治験は患者さんを対象に行われ、実際に治療をしながら薬の効果を確認します。 pic.twitter.com/4WsKP0Rs4A
— メディメイトボランティアネット (@info_medimate) 2019年7月13日
一応解説しようか
治験は第一相から第三相で行う
第一層は抗がん剤など特定の医薬品以外は最初に健常人で実験
薬物動態のチェックをする
だから一般人がとか言うのはおかしいわけ
他のデータもみないとわからないけど中止もあるかもね
ちなみに新薬開発成功率で0.03%だからね— scatter (@scatter34254788) 2019年11月29日
今回はフェーズ1でした。被験者は健康体ではありますが初めて人間で試すわけですから、3つの段階の中ではリスクが高いと思います。
治験の死亡、事故率は?
2016年にはフランスの治験で死亡事故がありました。
フランス治験事故、脳死の男性が死亡 https://t.co/QN4VEtZSOc
— AFPBB News (@afpbbcom) 2016年1月18日
これに治験参加者数を加味したら、治験に参加して命を落とす確率は控えめに見積もって十万分の1(0.001%)かそれ以下。1年間にドライバーが交通事故でなくなる確率は0.0052%(2011年、ドライバー8800万人、死者4,612人から試算)。
— ルディ (@911nt) 2019年7月30日
しかし治験薬には、1/2の確率でプラセボ(ニセ薬)が割り振られています。治験薬なのかプラセボなのかは、私はもちろん主治医にも担当の治験コーディネーターにもわかりません。
私の治験データはアメリカの検査会社に送られ、同じくアメリカの製薬会社にプールされるそうです。— Gallery Suchi 須知吾朗 (@LqyLz) 2019年11月1日
製薬会社が安全であろうとゴーサインを出した薬で、更には半分ほどはプラシーボ効果を排除するために偽薬が使われています。(フェーズ1では使われませんが)
死亡までいくと1年に1度もないレベルなので、確率的には死亡の心配する必要がないレベルであるはずです。といっても必要のないリスクなので、お金に困っていない限りは避けたほうが無難ではあります。
ネットの反応まとめ
そういうリスクを探すためにやってるようなものだからね。
— コアラっぽい (@inspiron2018) 2019年11月29日
治験には危険性があるからね これこそ犯罪者の使い所じゃないかな?死刑囚は20年治験に協力したら無期にする 無期懲役は10年協力したら20年にするとかしたら良くない?当然出所後に罪犯したら終身治験協力決定
— しょう (@syozodesu) 2019年11月29日
健康なのにバイト感覚で治験はやらない方がいいね。
今回は事前にてんかん薬の副作用は説明されてるだろうけど、てんかん薬は抗うつ剤の代わりとしても処方されていて、抗うつ剤と副作用が似ているとは言われてないと思う。
担当医が神経内科医だった場合は診断に慎重さを欠いたかもしれない。— David (@David05432218) 2019年11月29日
このような協力者がいるからこそ新薬が出来るのです。謹んでご冥福をお祈りいたします🙏
— なおばぶ@犬じゃない (@naokibabu) 2019年11月29日
フェーズ1でとは珍しい。
最後の服薬から4日後の出来事として、半減期はどれほどだったのだろう。— felicishatch (@felicishatch) 2019年11月29日
因果関係が否定できないから副作用かもしれないとしか言えない。もしかしたら別の併用薬のせいか別の疾患との関係か、確実にこれが原因だと断定するのは現時点で難しいですね
— 20190301kazu (@20190301kazu) 2019年11月29日
治験にリスクげあるのはわかっているが薬を飲むのは男性ばかりです‼️
病院から説明や治験内容の条件に合わなければ治験は受けれないし、治験金額報酬orリスク‼️— ハリヤン (@mlumXDLWDkKHW6C) 2019年11月29日
怖い~。健康な人が薬の副作用で、電柱によじ登り飛降りて死亡。
うちの親父も医者から貰った薬の副作用で、一時期異常行動を起こした。
変だったので直ぐ飲むのを止めたら、ピタリと収まった。
変な薬は飲むものじゃない。医者によって命を落とされてしまう。— 親愛なる El Che (全原発即廃炉) (@b_sannga) 2019年11月29日
たしかに。。
ただ今回のは治験中。なかなか難しいでしょうね。
病気を治したい患者さんは新しい薬にすがる気持ちもわかります。
とはいえ、副作用が大きいと死に至るケースもある。やりきれないです。
— ともみん (@tomomin6262) 2019年11月29日
治験怖い
— うたガメ (@uta_pierrot5) 2019年11月29日
闇バイト。
— HATEFUL BEAUTIFUL (@add_fuel) 2019年11月29日
治験における「因果関係を否定できない」という表現は、明確に因果関係を否定する根拠がないという意味でしかない
ここを誤解して、この治験薬に対して 否定できない→危険 という認識が作り出されちゃならない
Yahooのコメント欄見た感じだと、この誤解が広がる危険がありそうだな— 水元公彦 (@q8eqxRRt4HQBjwS) 2019年11月29日
え、またエーザイのてんかん薬で死亡事故?
治験やからといって安全な薬じゃなくてもいいってことなくない?
エーザイ大丈夫なん?— かめ。 (@kiba_0512) 2019年11月29日
治験には精神科医が参加していなかったようなので、そこは問題視されるかもしれませんが、恐らくは最低限の補償のみで法的なケリはついてしまうのかなと思います。治験は時間効率のいいバイトですがある程度の覚悟は決めておいた方が良さそうです。