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ヤクルト山田哲人が復活 リーグトップのwarでトリプルスリーも射程圏内

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2017年大不振に陥っていた山田哲人ですが、今シーズンはスランプを脱して素晴らしい成績を残しています。現時点で打率.320、ホームラン25本、57打点の26盗塁です。

先ほどもホームランを打っていました。一つ言いたいのが、絶好調というわけじゃなく、これがスタンダードで本来の山田哲人であるということです。その根拠はトリプルスリーもそうですが、他のところにもあります。

 

突出したwar

ご存知の人も多いと思いますが、warとは野球選手としての総合的な能力を数値化したセイバーメトリクスの一つです。

本塁打や打率と違い、ヒット一本やホームランの価値などを係数化しているので、ありのままの数字というわけではないのですが、概ねその評価は正しい事が多く、ポジションや打順の違う選手を比べる際非常に有用です。

特に山田哲人なんかは、狭い神宮球場だから打てているという評価もありますが、warはパークファクターも考慮しているので、ヤクルト関係なく突出した選手と言えるはずです。

 

2018年度のwar

トップ10は以下。(右側が現時点でのwar)

山田哲人 5.3

丸 佳浩 5.1

坂本勇人 4.3

平田良介 4.3

鈴木雅也 3.0

田中広輔 2.9

D・ビシエド 2.6

吉川尚輝 2.6

糸原健斗 2.3

筒香嘉智 2.3

 

内野手にかかる守備の負担

内野手、特にショートとセカンドの二遊間は守備機会が多いので、同じ程度の打撃成績ならば内野手のほうがwarでは有利です。

ただそれだけ負担は大きいですし、歴代でみてもセカンドとショートは貧打の選手が多く、打力や攻撃面で山田と比較し得る選手は井口資仁、松井稼頭央、坂本勇人ぐらいしか浮かびません。

(守ったことがあるという前提でいいなら落合博満もいますが、あれは例外。)

二塁手としてこれだけ打てるのは、もはや異次元のレベルで、絶好調だった2015年に至っては、あの王長嶋を上回るwarを叩き出しています。

【歴代シーズンWARランキング】
1位 2015年 山田哲人 12.9
2位 1961年 長嶋茂雄 12.8
3位 1973年 王貞治 12.3
4位 1963年 長嶋茂雄 11.9
5位 1959年 長嶋茂雄 11.2
6位 1966年 王貞治 10.6
7位 1968年 王貞治 10.5
8位 1970年 王貞治 10.4
9位 1958年 長嶋茂雄 10.4
10位 1995年 イチロー 10.3
11位 2002年 松井秀喜 10.3
12位 1974年 王貞治 10.2
13位 2015年 柳田悠岐 10.1
14位 1965年 王貞治 10.0

これだけの選手ですから、去年のスランプで終わったと言われていたのが、歯がゆかったのですが、今年は何とか持ち直してくれました。

ではなぜ去年あそこまで不振に陥ってしまったのでしょうか。

 

不振の原因

一節にはサゲマンの熊切あさ美さんとお付き合いしたからとも言われていますが、野球やスポーツは、そんなトンデモ理論が介入できるほどヌルい世界じゃありません。

やはり根本的な原因は2016年に受けた2度の死球でしょうね。

これは巨人の田原誠次から受けた一度目の死球動画。左第八肋骨骨挫傷という怪我を負ってしまいました。

そして1か月後程に、今度は岩貞祐太投手からまたも背中にデッドボールを受け、山田哲人は肉体的にも精神的にも大きなダメージを負ってシーズン単位の大スランプに陥ってしまいました。

避けない打者が悪いという意見もありますが、それは内角スレスレの球のことであって、背中への死球はさすがに避けられないです。

 

コントロールが悪い投手は内角ギリギリに投げる権利がない

田原誠次はともかく、制球の悪い投手に内角スレスレを狙う権利はないですね。どっかの打者が言っていた言葉ですが、決して自分本位な意見ではなく、至極真っ当な意見だと思います。

こんな完全に壊れていてもおかしくない経験をしながらも、何とか山田哲人は復活してくれました。日本のプロ野球では次元の違う選手なので、恐らく日本でやる限りは突出した成績を残してくれると思います。

メジャーリーグだとどうでしょう、内野手という鬼門はありますが、併殺崩しのスライディングに規制がかけられたので、以前ほど敷居は高くないと思います。問題は逆手で捕球した場合の送球ですかね。

ちょっとその辺の事は長くなりそうなので、後日機会あれば記事にしてみたいです。とにかく復活してくれて一安心です。










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