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「お帰り寅さんは盗用」山田洋二に横尾忠則ブチギレ 著作権と松竹映画の事情

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現在公開中の映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』の山田洋二監督に旧知の仲である横尾忠則さんが怒りをあらわにされています。

寅さん演じる渥美清さんをコラージュとして引用したのは、自分が山田洋二に進言したアイデアだと立腹のようですが、その程度であれば以前からある手法であるとして横尾忠則が大人げないという意見も少なくありませんでした。果たしてどちらに正当性があるのでしょうか。

↑ お帰り寅さんの予告映像。すっごい面白そう。

映画監督とイラストレーターの重鎮お二人が揉めた経緯ですが、以下横尾忠則さんの言い分です。

・お帰り寅さんのアイデアとコンセプトは自分が出したものが核になっている。

・1995年に書いたエッセイのイラストがきっかけで、2005年以降に山田洋二監督と一緒に映画を見たり、同じ行きつけ先にしていた蕎麦屋で一緒に食べたりの仲になった。

・渥美さんなしに寅さんは撮れないと悩む山田洋二に、撮れる、過去作から抜粋してコラージュすればいいと進言。山田洋二さんは相当刺激を受けたようだった。過去作を全部見て欲しいと頼まれ、横尾忠則もノリノリで作品を作るなら関わらせて欲しいと提案するが山田洋二無言。以降徐々に距離を置かれる。

・プロデューサーにことの詳細を伝えたが山田洋二への忖度からか伝えられていない様子だった。

・「家族はつらいよ」のキャラクターも登場させればいいとも提案した。(それも寅さんで実現)

・CGで寅さんの幽霊を表現するのも自分のアイデア

・面白いアイデアは独り占めというのは山田洋二の性格なのか

収まらない横尾忠則さんは、山田洋二さんにまずは手紙という形で抗議したそうです。すると山田洋二が慌ててやってきて、「これからは取材で名前を出す」と笑いながら肩を抱いてきたとのこと。

(実際にその後の取材では横尾忠則さんの名前を出すようになっています)

 

6:4で山田洋二が悪い

後で紹介しますがツイッターでは「横尾忠則が小さい」「ありふれたアイデア」という意見が大半でした。ただ個人的には6:4で山田洋二監督が悪いと思います。(横尾忠則の言い分が事実であれば。松竹や山田洋二監督にも言い分があるかも)

それほど斬新なアイデアでないのは事実ですが、山田洋二監督に今回その構想はなかったわけで、お帰り寅さんでそれをやって世界観が崩れないのか、横尾忠則さんの後押しがあってコラージュ寅さんに踏み切れたのかもしれません。原案者としてのクレジットはともかく、インタビューで横尾忠則の名前を出さないのは明らかに不自然です。

 

横尾忠則も小さい 著作権は無し

一方横尾忠則さんも、「名前をクレジットして欲しいわけじゃないから本人へ手紙で抗議した」という割には、山田洋二が取材で名前を出すようになった後に週刊誌に暴露していますので、結局当人同士で決着させるつもりなど毛頭なかったんだろうなと思います。

暴露した理由について

創造は取り込むことではなく吐き出すことです。感情も同じ。今回の週刊誌での抗議は、感情が自分の中を汚染しないために取った手段です。

と難しく表現していますが、要は器が小さく収まりがつかなかっただけです。そして根本的な話として、この類のアイデアに著作権はないので、盗用されたくなければ少なくとも蕎麦屋で言うべきではありませんでした。(また「虹をつかむ男」で似たような演出をしているので山田洋二は横尾忠則を立てていただけかもしれません。)

山田洋二監督も横尾忠則さんも超一流のクリエイターですが、ふたを開けてみれば人間性は名誉欲にまみれた強欲の爺さんという印象です。(芸術家なんて皆そんなもんだと思います。)

どちらかが歩み寄っていれば、また笑って蕎麦屋で食事できる仲だったのにという程度の話ですが、10年来の友情や渥美清を立てる気持ちよりも功名心の方が大事だったようです。

 

松竹の事情かも

横尾忠則によると、松竹のプロデューサー連中の間では、黒澤明監督と山田洋二監督を同格とされていたようなので、山田洋二への忖度、あるいは寅さんという松竹を代表する作品に横尾忠則という他ジャンルの人間を関与させたくない松竹側の事情も、もしかするとあったのかもしれません。

 

山田洋二と横尾忠則

「家族はつらいよ」という映画のポスターを描いたりしています。

その他「東京家族」のスペシャルアドバイザーとしてクレジットされるなど、お帰り寅さん以前から仕事上のお付き合いもありました。

 

どっちもどっち派の意見

ネットの反応まとめ

横尾忠則さんに批判的な意見。大半がこちらでした。

 

山田洋二が悪いという声も

ツイッター上では少数でした。

お帰り寅さんはかなり評判がいいようですが、思わぬところでケチがついてしまいました。渥美清さんのためにも万事丸く収まって欲しいところです。










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