一躍時の人になっているボクシング連盟の山根明会長が、地上波の生放送に登場して、一連の疑惑について釈明されていました。
ナックルを使う競技ですが、どちらかというと実話ナックルズから飛び出てきたようないで立ちで、とてもじゃないですがアマチュア競技団体の会長には見えません。
コンプライアンスにうるさくなった昨今、これだけでもかなり時代遅れの感覚に思えてしまいますが、問題は中身です。今回いくつかの問題や疑惑について以下のように言っておられました。
息子をセコンドにつけた理由
村田諒太選手が金メダルをとったロンドン五輪で、決勝だけ自分の息子をセコンドにつけました。
この件はかなり批判されていたのですが、会長曰く、政治力を意図した作戦だったそうです。山根ブランドを使う事で審判団などに圧力をかけるような事を言っていましたが、それが本当なら決勝だけでなく全ての試合でそうするべきです。
唐突に決勝だけ入れ替える理由は、別の所にあると考えるのが普通だと思います。一見最もらしい意見ですが、その場凌ぎの嘘のように聞こえてしまいます。
助成金や奈良判定については
熊本県のボクサー成松大介への助成金270万円を、山根氏の指示で3等分させたようです。この件に関しては違反だと知らなかったとお決まりの言い訳をしていました。
そもそも会長職についているので、知っていないといけないはずです。更に連盟の弁護士らには、成松選手が自分の意思で助成金を分配したと言わせるようと画策していた疑惑まであります。
最終的には会長が「息子から貰ったロレックス売って身銭を切って成松選手に返した」というような事を言っていました。(600万の時計が330万円で売れたとか)
そして奈良判定については一切そんな事はないと否定していました。(ただ奈良判定がないとすると、五輪決勝の政治力の話とやや矛盾してしまうような気も)
山根明会長への脅迫
一連の悪事疑惑が表沙汰になってから、山根会長の元に「3日以内に会長職を退け」というような脅迫があったとご本人が言っていました。
これが本当だとするなら完全に私の憶測ですが、IOC(日本オリンピック委員会)やスポーツ庁等からの圧力なのかもしれません。
というのも、この会長を退任させるだけなら難しくないんでしょうけども、山根さんが開き直って自暴自棄になってしまうと、ボクシング連盟ごと傾いてしまいそうなので、そうすると東京オリンピックに向けて対外的な印象もかなり悪くなってしまいます。
(というか最悪ボクシングは地元開催なのに不参加ということもあり得るかもしれません。)
まずは自主的に会長職を退いてもらうのが理想だと思うので、脅迫というより、やめてくださいという進言があっても不思議ではありません。ただ今の所素直に従うような方には見えないので、このまま泥沼の争いとなってしまうかもしれません。どうなってしまうのでしょうか。